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現代文学習のスタートライン——現状を知り、1年間の計画を立てる
現代文に限らず、受験勉強をしていく上でまず初めにやるべきことは「自分の現状を知る」ことと、ざっくりとで構わないので「1年間の計画を立てる」ことです。
現代文の力を知るために過去問を解いてみる
現代文の学習計画を立てるためにも、まずは現時点での自分の力を把握しておく必要があるでしょう。
今まで受験してきた模試がある人はその結果を活用する方法もありますが、今回は過去問に取り組んでみる方法を提案したいと思います。
取り組んでみたい過去問は、
②2020年 センター試験 本試験(第1問・第2問)
の二つです。
「センター試験はもう関係ない」と思うかもしれませんが、2020年のセンター試験は特に、現代文読解の基礎力がきちんとついているかどうか確認する上で非常に良い問題だったと思います。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
現代文学習計画をざっくりと立てる
過去問を通して現状を把握したなら、1年間の学習イメージを持ちましょう。
たとえば
→基本的な読解技術・語彙の習得
7・ 8月
→前期内容の定着・応用
9・10月
→実戦演習
11月
→共通テスト対策
12月
→私大・国公立大対策
冬
→志望大・共通テスト対策
のように、ざっくりとでも構わないので見通しは持っておきたいものです。
受験生が取り組みたい現代文の参考書・問題集10選
では、ここからはそれぞれの時期や力に応じて取り組みたい参考書や問題集を紹介していきます。
現代文が苦手だという人は、現代文の勉強法について書いた以下の記事も参考になると思いますので、併せてご覧ください。
基本語彙・テーマの前提知識
年間通して取り組みたいことの一つが、語彙の強化と各頻出テーマについてのイメージを持つことです。この分野に関しては以下の4冊の中から、自分に合いそうなものを選んで取り組んでみることをお勧めします。
①イラストとネットワーキングで覚える 現代文単語 げんたん(いいずな書店)
②現代文キーワード読解改訂版(Z会出版)
③ことばはちからダ!現代文キーワード 入試現代文最重要キーワード20(河合出版)
④ イラスト図解でよくわかる! 現代文読解のテーマとキーワード(学研プラス)
語彙は一朝一夕に身につくものではないので、意識的に取り組み続けてください。
読解技術の習得
現代文に苦手意識を持っている人や今から現代文の学習を始める人は①→②の順で、現代文は少し勉強してきたけれど基礎を固めたい人は②から取り組むことをおすすめします。
①船口のゼロから読み解く最強の現代文 (学研プラス)
② 池上の 短文からはじめる 現代文読解(学研プラス)
ある程度現代文の基礎は身についたという人がさらにレベルアップしていくための考え方や手の動かし方を確認したいは③に取り組んでみると良いでしょう。
③大学入試 無敵の現代文 記述攻略メソッド(かんき出版)
これらの参考書を通して、まずは読み方や考え方を確認してください。
読解演習
参考書で読み方や考え方を学習するだけでなく、問題演習を通じてその考え方が「自分でできる」状態になるようにしていくことも必要です。
① 現代文読解基礎ドリル(駿台文庫)
読解に必要な力を細分化して一つ一つ取り組んでいくことができる一冊。
②入試現代文へのアクセス(基本編→発展編→完成編)
言わずと知れた問題集。本文読解の確認まで含めて丁寧にやり込んでください。
③入試精選問題集 現代文(河合出版)
テーマごとにA問題とB問題という2つのレベル設定の問題が用意されており、難関大志望受験生は是非取り組んでおきたい一冊です。
国公立大受験生も、記述に特化した現代文の問題集(後日別記事で紹介します)に取り組む前に、これらの問題集を通してまずはベースの力をつけていきたいところです。
どうなるかわからない現状だからこそ基礎力の強化を
この記事を書いている時点では、2021年度入試がどのようなものになるのか、まだ何とも言えない部分が多くらはっきりとしたことはあまり言えない現状です。
とはいえ、このような「どうなるかわからない」中でも一つだけ確かなことは、「決まった時、さまざまなものに対応できるような基礎力を十分につけておく」ことが重要だということです。
入試だけでなく、さまざまな面において先行き不透明ではありますが、今できることを丁寧に積み重ねていってもらいたいと思っています。