イラストとネットワーキングで覚える現代文単語 げんたん


伊原勇一/土井諭/柴田隆行『イラストとネットワーキングで覚える 現代文単語 げんたん』


以前私もこんな記事を書きましたが,
現代文の学習を進めていく上で,
語彙力の増強を欠かすことはできません。

もちろん,文章中で出会った言葉たちを大切にし,
自分のものにしていく作業は重要ですが,
所謂頻出単語の「網羅性」というものに注目すると,
参考書を通して習得していくメリットはとても大きい。

そして,語彙力強化用の参考書は多く出版されており,どれも非常に良いものですし,是非語彙の習得の第一歩として活用してほしいと思っています。

今回(から?)はそんな中でも私がオススメしたいものを何点かに絞って紹介していきたいと思っております。
その第一弾。

「げんたん」5つの特徴

いいずな書店から出版されている『イラストとネットワーキングで覚える 現代文単語 げんたん』(以下『げんたん』)の特徴は,

①単語同士のネットワーキング(関連付け)がなされている
②関連語彙も豊富なので,関連づけて記憶できる
③イラストが印象に残る
④テーマ・小説語彙もカバー
⑤必見のコラム

などが挙げられるでしょう。

ネットワーキングと関連付け

現代文単語に限ったことではありませんが,語彙習得の際にそれぞれの語をバラバラに捉えていくよりも,同じようなジャンルの語彙はまとめて押さえておくと記憶に残しやすく,思い出しやすいという利点があるでしょう。

わかりやすいところでいうと,対義語と類義語,派生語はまとめて覚えるといったように。そしてそれがどのようなテーマで用いられやすい語彙なのかという点までおさえていられれば,その文の方向性も見えてきやすくなるというものです。

その点において『げんたん』では,それぞれの語彙についても関連語などのまとまりを意識した構成がなされており,さらには「ネットワーキング」というページを通し,より大きなくくりでのまとまりを捉えやすいつくりになっています。

つながりを意識した語彙習得にうってつけの教材でしょう。

テーマ・小説語彙・必見のコラム

こうした参考書が「現代文単語」習得教材である以上,
単語に焦点が当てられるのは当然のことでしょうが,
『げんたん』では,評論文頻出テーマ解説に加え,
小説語彙も豊富に掲載されています。

現代文の問題が背景知識だけで解けるわけではないものの,
前提知識があるに越したことはないのは当然のことです。
同時に,その文章で用いられている語が全く理解できない状態で,その文章をきちんと読み,解答していくことは至難の技。

『げんたん』の頻出テーマごとに理解しておきたい語彙を扱う章を通して,そうした前提知識の不足による読解不能状態から一歩抜け出すことが可能になるでしょう。一歩ずつ。

そして何よりも推奨したいのがコラム。
各章末に掲載されているコラムはいわば読書案内。
テーマ・トピック別に読んでおきたい書籍を紹介しています。

この時期(11月末)の受験生にはそんな余裕がないという人も多いかもしれませんが,受験を終えてから大学入学までの間に少しずつ読み進めることが,大学での学びに備えていくことにつながるでしょうし,受験までまだゆとりがある時期の高校生たちは,紹介されているものを手に取り,少しずつ読みながら自分の知識を深め,広げていくのは大変有意義なことだろうと思います。


というわけで,語彙力つけていきましょうね。


伊原勇一/土井諭/柴田隆行『イラストとネットワーキングで覚える 現代文単語 げんたん』

==================================

羽場雅希——Masaki HABA

首都圏の予備校・高校に出講。

誰よりも自身が文章と戯れることを楽しみつつ、受講生の誰もが理解でき、かつ汎用性の高い考え方を提供する授業に定評がある。

「イラストとネットワーキングで覚える現代文単語 げんたん」への1件のフィードバック

コメントは停止中です。