現代文・小論文・AO推薦入試対策講師。
基本的な読解スキル・解答スキル・論述スキルをいかにして活用するかを授業の主軸に据えている。同時に大学入試頻出の知識・テーマをわかりやすく説明。その方法論と知識は多くの生徒の信頼を得ている。
センター試験も終わり、いよいよ最後の詰めの時期です。
私大入試も始まっています。
この最後の最後の時期だからこそ、
小論文の学習であとひと踏ん張りしたいところです。
小論文は短期で実力がつきにくい科目だと思われるかもしれません。それは確かにその通りなのですが、だからといって小論文の学習を後回しにしてよいわけではありません。
最後の最後までやるべきことをしっかりやっていきましょう。
量的負荷をかける
さて、1月の学習指針でもお伝えしましたが、直前期の小論文学習で重要なことを確認しておきましょう。
② 思考法・発想法の錬磨
③ 量的負荷をかける
①の「知識の拡充」は12月に、
それぞれお伝えしているので、2月には③の「量的負荷をかける」ことについて見ていきましょう。
「この時期に小論文の学習量を増やすなんて無理だよ~」という声が聞こえてきそうです。
確かに他の科目とのバランスを考えると小論文に多くの時間を割くわけにはいきません。
それでも小論文の学習を続けるべき理由が3つあります。
学習を続ける理由①「技能」は使わないと鈍る
例えば鉄棒のさかあがりを考えてみましょう。
小学生の時はできたかもしれません。しかし今さかあがりをしてみよと言われたら、できる自信がありますか?(近所に鉄棒があったら実際にやってみてください)
おそらく最初はうまくいかないはずです。繰り返しているうちにできるようになるかもしれないし、できないかもしれません。
このように、過去にできたことが今ではできなくなっていることはままあります。
したがって技能を「使う」ことが重要なのです。
学習を続ける理由②「書く」行為が思考を活発化する
小論文に限らず、国公立大学の国語と関係する話です。
例えばセンター試験や私大の試験のように選択式の問題では文章を読み取るだけで答えを出すことができます。しかし国公立大学の二次試験で課される記述式問題では単に読み取るだけでなく解答をいかに構成するかに頭を使わなければなりません。
選択式であればなんとなく答えても正解できるかもしれませんが、記述式問題では本文の内容を理解しそれを自力で再構成する必要があります。
多くの受験生が「選択式の方が簡単、記述式の方が難しい」と思っているのではないでしょうか。これらのことは「書く」という行為が否が応でも自らの思考を促すことを示します。
1月にお伝えした思考法を活用するためにも「書く」という行為を止めてはならないのです。
学習を続ける理由③添削してもらえる期間が終わる
多くの人が学校や塾・予備校の先生に小論文の添削をお願いしているでしょう。
先生方は忙しい時間の合間を縫ってあなたの答案を添削してくれています。添削をお願いしてすぐに返却されることはおそらくないはずです。
そう考えると、あなたの答案を添削してもらえる時期はそろそろ終わりを迎えます。実力向上のチャンスの〆切が目の前なのです。その最後のチャンスを活かさねばなりません。
さて、小論文の学習の必要性を理解していただけたでしょうか。
とはいえ、やはり十分な時間を取るのは現実的に難しいでしょう。そこで、次の回では少ない時間で小論文の学習をたくさん行う方法を提案します。
[編注]少ない時間で小論文の学習をたくさん行う方法について解説した次の記事は以下のページへ。