こんにちは。安田です。春眠不覚暁……と思わず口ずさむ季節ですね。
……と書いて、昨年も同じ時期に同じようなことを書いたような……と過去の原稿を確認したらやっぱり書いていました。
今は小学校でも習いますからみんな知っているでしょうし、感覚が共有できる人が多いのではないかなと思います。
今回は、本格的な対策を取らねばならない人は限られるものの、実際どうしたものかと悩む人もいるであろう、「古漢融合問題」「現古漢融合問題」の学習についてお伝えできればと思います。
目次
古文や現代文との融合問題は出題されるのか
「古漢融合問題」「現古漢融合問題」は、有名どころでは早稲田大学での出題が恒例ですが、大学入試において頻出というわけではないので、多くの人はあまり見かけることがないのではないかと思います。
特に、2025年度からはどう変化するか見えない部分もありますから、そういうものが出てくる可能性は頭の片隅に置いておいたほうがいいでしょう。
融合問題対策3つの指針
融合問題対策のポイントは以下の3つです。
- それぞれの科目をしっかり学習する
- 相互にヒントとして活用せよ
- 過去問演習で時間感覚をつかめ
詳しくみていきましょう。
第一の対策「それぞれの科目をしっかり学習する」
「古漢融合問題」「現古漢融合問題」対策の大前提として、それぞれの科目の学習をきちんとしていくことが肝要です。
現代文、古文、漢文それぞれの実力をしっかり高めていきましょう。
第二の対策「相互にヒントとして活用せよ」
入試で出題される文章において、古文、漢文が融合していてもやることは変わりません。
現代文と融合されていても同様です。
基本的にはしっかりと文章の頭から読んでいき、文章構成と内容を掴んでいくだけです。
この場合、使われている言語が違うだけで、原則的には一つの主題に対して共通の話題ですべての文章を読むことになります。
それぞれの文章を、他の文章を読むためのヒントにできるということです。
「何の話をしているのかわからない」ことを防げる可能性も
特に漢文では、あまり馴染みのない内容(儒家的な考え方でストーリーが展開されるものなど)のときには、「何の話をしているのかわからない」ということが起こりがちです。
また、漢文が得意であれば、そこを糸口にして古文がわかるということもあるかもしれません。
このように、文章それぞれを相互にヒントとして活用する意識を持つとだいぶ楽に感じると思います。
第三の対策「過去問演習で時間感覚をつかめ」
「古漢融合問題」「現古漢融合問題」では、文章の量も全体的には多めになる傾向があります。
大学入学共通テストの複数テクスト問題もそうですが、どうしても文章を複数並べると量は増えてしまいがちです。
現代文1ページ分よりも、古文や漢文の1ページ分のほうが時間がかかる人が多いでしょう。
そうなると、融合問題においては、パッと見た際に「読むのにどれくらいかかりそうか」の目測が取りづらくなります。
読み解くスピードを上げていく
国語のテストというのは時間との勝負になることが多いです。
120分あればできる、というものを90分、60分という時間の中で捌けるようにしていかなければなりません。
速読というほどではありませんが、読み解くスピードを上げていかないといけません。
現代文・古文・漢文それぞれで「読み方・解き方」を習得し、それをスムーズに使えるように演習を繰り返してスピードアップしていきましょう。
限られた時間の中で「相互参照」する練習を積む
さらに、融合問題ではそれぞれの文章を「相互参照」して問題を解くことになります。
「相互参照」は各科目を単独で学習していると練習する機会があまりありません。
ですから、時間が限られる試験での「相互参照」をしっかり練習しないといけません。
そういった「時間の使い方」を意識して過去問演習に取り組むことが必要です。
おわりに
「古漢融合問題」「現古漢融合問題」について、なにも難しく感じる必要はありません。
ただ、慣れない形だとどうしても時間との勝負になりがちなので、現代文・古文・漢文それぞれの実力を高めること、過去問演習で時間感覚をつかむことを意識して頑張ってください。