こんにちは、羽場です。
この記事では、2023年3月にZ会から刊行される拙著『スマートステップ 現代文』第3章の特徴をご紹介します。
今回は第3章の特徴として
- 第3章全体の構成
- 新傾向問題への対応
- 効果的に学習するための「戻れる工夫」
を掘り下げていきます。
なお、『スマートステップ 現代文』が発売された後は、「補講」と題して各章・各節ごとの補足記事を公開します。
補足記事を通して本書の内容をより深めていくので、本書に取り組みながら読んでいただくとより効果的です。
ぜひ併せてご覧ください。
目次
テーマ別・オリジナル問題演習の経験を積むことで定着を図る第3章
第3章の学習は、第2章まで学んだ読解ルールを定着させていく段階です。
各節で収録されている問題は、
- 荻上チキ『社会的な身体――振る舞い・運動・お笑い・ゲーム』
――メディア論×文構造 - 重松清『旧友再会』
――小説×現代 - 田中克彦『言語学とは何か』
――言語論×表現 - 砥上裕將「サインを描く旅」
――随筆×生徒の話し合い - 桑子敏雄『何のための「教養」か』
――環境論×資料文 - 高柳克弘『どれがほんと?――万太郎俳句の虚と実』
――俳句論×鑑賞文 - 佐倉統「科学技術は暴走しているのか」
――科学論×学習ノート - 谷崎潤一郎『細雪』
――小説×近代
となっています。
王道の問題だけでなく新傾向問題にも対応
共通テストをはじめ、近年の大学入試では「新傾向」の出題が徐々に目立つようになってきました。
先ほど掲載した収録問題の一覧で、4〜7節にある「生徒の話し合い」「資料文」「鑑賞文」「学習ノート」が新傾向の設問に対応した問題です。
第2章+第3章で、想定されている「新傾向」のイメージを掴む
もちろん、今後はさまざまな出題形式が考えられますが、本書での演習を通してまずは現時点で想定される新傾向の問題に向き合うイメージを持ってほしいと思います。
王道の問題で基礎力を養成+新傾向問題の対策
そして、ここでの鍵は「『王道』の問題だけでなく」という点。
あくまでメインは基本的な読解力の養成、その上で新傾向問題の対策を。
本書の問題演習編は、基本的にそうしたイメージで設計しています。
論理的な文章と文学的文章をバランスよく配置
一般的に、現代文の参考書・問題集は評論文などの論理的文章が中心の構成となっていることが多いですし、僕も現場では評論文中心の指導を行っています。
まずは評論文で点数を取れる状態を作り上げることは第一志望合格という点では欠かせません。
とはいえ文学的文章の読解も外せない
とはいえ、やはり文学的文章の読解に対しても気を抜くわけにはいきません。
実際、生徒からの相談を受ける中でも
という声もよく聞きます。
交互の学習も、重点的な学習も可能
こうした構成から、第3章に取り組む際は次の2通りの演習が可能です。
- type A 1〜8節まで順番に取り組む
- type B 論理的文章・文学的文章それぞれまとめて取り組む
type B
の「論理的文章・文学的文章それぞれまとめて取り組む」場合、
第1節→第3節→第5節→第6節→第7節
第2節→第4節→第6節→第8節
※第6節は俳句の鑑賞を含みます
というように、それぞれ重点的に固めたいジャンルごとに取り組んでいきましょう。
第2節同様に「本文チェック」「要約解答例」を掲載
本書の第2章・第3章はどちらにも「本文チェック」のページを設けています。
自分が文章を読んだとき、同じ箇所に注目できたかどうかを確認してみましょう。
その文章の中で登場する「読解ルール」の中で見落としていたものがあったら、第2章の該当ページにもう一度戻って「読解ルール」解説を読み込んでください。
それぞれを丁寧に読みながら、自分の本文理解が正しかったか確認してみましょう。
このように、本書では問題演習を「ただこなすだけ」にしないための工夫を散りばめました。
ぜひ本書を最大限活用して、現代文の基礎力を固めていってください。
『スマートステップ 現代文』書籍情報
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『スマートステップ 現代文』予講 | |