こんにちは、羽場です。
この記事では、2023年3月にZ会から刊行される拙著『スマートステップ 現代文』第2章の特徴をご紹介します。
今回は第2章の特徴として
- 12の読解ルール+定着のための短文演習
- 新傾向の文章(韻文・実用文)
- 本文チェック例
の3点を掘り下げます。
なお、『スマートステップ 現代文』が発売された後は、「補講」と題して各章・各節ごとの補足記事を公開します。
補足記事を通して本書の内容をより深めていくので、本書に取り組みながら読んでいただくとより効果的です。
ぜひ併せてご覧ください。
目次
現代文と向き合うために"まず "身に付けたい12の読解ルール
『スマートステップ 現代文』第2章は、これから現代文の文章と向き合っていくために意識しておきたいポイントを12節に分けて紹介しています。
別の記事でも紹介しましたが、各節の内容は、
- テーマ・概念・助詞
- 接続語・因果関係
- 指示語の働き
- 段落の考え方
- 比喩の役割
- 具体・同義の関係
- 対比・譲歩の捉え方
- 小説① 場面展開・人物像
- 小説② 人物の心情
- 韻文のきまり
- 文章の大意・要旨
- 実用文・図表・言語活動の読解
となっています。
「これだけであらゆる文章が読めるようになる」とは言えませんが、これを足がかりに次のステップでさらなる補強をしていってほしいと考えています
読解ルールのポイント解説→それを用いた短文演習で定着を図る
現代文の学習で重要なのは「自分でできる」状態を目指すこと
です。
参考書や授業で「読み方」を理解したとしても、それを自分で使いながら読めるようにならなければなりません。
本書の第2章は12の「読解ルール」それぞれが「読解ルールの解説→それを用いた短文演習」の構成になっています。
これにより、
- その節で身につけたい「読解ルール」の解説
- 「読解ルール」を用いて短文を読む練習問題
- 本文チェックを通した「読解ルール」の確認
という段階的な学習が可能です。
- 福田恆存『私の幸福論』
- 土井隆義『キャラ化する/される子どもたち 排除型社会における新たな人間像』
- 伊藤亜紗『「利他」とは何か』
- 加藤重広『言語学講義――その起源と未来』
- 青木貞茂『キャラクターパワー ゆるキャラから国家ブランディングまで』
- 久野愛『視覚化する味覚――食を彩る資本主義』
- 池内了『科学と人間の不協和音』
- 藤岡陽子『金の角持つ子どもたち』
- 志賀直哉「流行感冒」
- 山之口貘「生活の柄」/岡崎武志「沖縄から来た詩人」
- 四方田犬彦『世界の凋落を見つめて クロニクル2011-2020』
- 『広辞苑』リーフレット
韻文・実用文などの「新傾向」にも対応
共通テストをはじめ、近年の大学入試現代文は徐々に変化し続けています。
(例)岩手大学・信州大学・三重大学・長崎大学・法政大学・成蹊大学など
こうした「新傾向」への対応もこれからは不可欠でしょう。
まずは意識しておくべきポイントを理解し、その後の短文演習でこうした「新傾向」の問題を攻略するイメージを掴んでください。
本文の全文を再掲した「本文チェック」を掲載
本書の第2章・第3章はどちらにも「本文チェック」のページを設けています。
自分が文章を読んだとき、同じ箇所に注目できたかどうかを確認してみましょう。
その文章の中で登場する「読解ルール」の中で見落としていたものがあったら、該当ページにもう一度戻って「読解ルール」解説を読み込んでください。
曖昧な箇所はピンポイントで戻れる工夫
自分でできるようになるためには、「考え方を理解し、それを意識しながら演習し、できているか確認する」という一連の流れを繰り返すことが効果的でしょう。
本書の別冊(解答・解説)には、それぞれの設問に対応した考え方を扱った本書の該当部分をアイコンで示してあります。
ちなみに、次の記事で取り上げる第3章の問題演習編でも参照指示アイコンを通して「戻れる工夫」を施しています。
ぜひ活用してみてください。
『スマートステップ 現代文』書籍情報
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