なぜ小論文が書けないのか――出題パターン別「書くべき内容」の捉え方

小論文を指導していると必ずこのような相談を受けます。

「小論文が書けないんです」

これを読んでいる皆さんもおそらく同じような悩みを抱えているのではないでしょうか。

それでは、そのお悩みを解決しましょう。
なぜ小論文が書けないのか。その答えは、「書くべき内容を考えていないから」です。

このことをもう少し詳しく説明しましょう。

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小論文の問題で与えられる字数は意外と少ない

大学入試の小論文で与えられる課題では、どれくらいの字数を要求されるかご存知ですか?

多いものだと2000字程度(AO・推薦入試の志望理由書など)、少ないものだと100字程度(国語の問題の中に意見論述が入っているものなど)と非常に幅広いものです。

しかしながら、一般的な「小論文」の入試問題としては、300字~1000字の範囲に収まっているものが多いようです。

小論文は、「読書感想文」よりも圧倒的に短い

この字数を見て「うわ……多いな……」と思っていませんか?
でもね、冷静に考えてみてください。小学校で使った作文用紙ってありますよね。あれが1枚400字です。

そう考えると、短いものは1枚以下、長いものでも2枚半です。

小学校の読書感想文で原稿用紙3枚以上「書かされた」経験を持っている人も多いのではないでしょうか。アレより圧倒的に短いのです。実は小論文の問題で課せられる字数は、意外と少ないのです。

小論文が書けないのは「書く内容」がないから

ここまで見てきたように、たかだか原稿用紙1,2枚の文章を「書くことができない」ということはないはずです。400字以上書いたら指が折れる体質の持ち主でもない限り「書けない」ことはあり得ないのです。

それでもやはり書けない。それは「書く内容」がないからです。逆に言えば、「書く内容」さえ決まってしまえば小論文を書くことは誰でもできるのです。

したがって小論文を「書けない」人は、書く前に十分に考えて、「書く内容」を明確にしていないということになります。

つまり、書く前の準備が大切なのです。

言われてみればきわめて当たり前のことだと思いませんか?
しかし受験生の多くは「自分は書けない」と思い込んでしまっています。まずはこの思い込みを捨てて、十分に考えることから始めてみましょう。

小論文の「書くべき内容」の考え方

書く前の考える準備の重要性を確かめたところで、最後にどのように考えれば「書くべき内容」が見つかるのかということをお話しします。
小論文の課題は大きく分けると3つに分類できます。

小論文の出題パターン
  1. 課題文を読解してから書く
  2. 図表や資料を読み取って書く
  3. テーマだけ与えられる

それぞれの考え方のコツは以下の通りです。

① 課題文を読解してから書く

課題文の中に考える「ヒント」

が埋め込まれています。それを発見できるかどうかがポイントです。客観的に読解したうえで、思考の取っ掛かりとなることを見つけましょう。

そこから考えを進めていくわけですが、ここで一点気をつけねばならないことがあります。それは課題文の引用ばかりにならないようにすることです。

読書感想文であらすじ8割感想2割というの、書いた経験があるのではないかと思います。アレと同じにならないよう、課題文からの引用は必要最小限に留めましょう。

② 図表や資料を読み取って書く

図表や資料が何を表現しようとしているのか

を正確につかみましょう。

図表は「パッと目についたところ」にポイントがあります。また、文章で資料が与えられた場合は、それを簡潔に要約できるといいですね。

これらが思考の取っ掛かりとなります。ポイントを簡潔に提示し、そこから与えられた論題について推測していくのが典型的なパターンです。

③ テーマだけ与えられる

このタイプの場合、「連想ゲーム」が必要となることが多いようです。

与えられたテーマから自由に発想を広げ、そこに思考の取っ掛かりを見出すという方法が効果的です。

「マインドマップ」

という手法も活用できます。知らない人はぜひ検索してみてください。

小論文は「書く前に考える」ことで書けるようになる

というわけで、小論文が書けない理由、おわかりいただけましたでしょうか。

書く前に考える。

たったこれだけで小論文は(今よりもちょっとは)書けるようになります。

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