安田です。受験が迫ってきましたね。
今回は主に受験生の皆さんに向けて、読解演習の取り組み方、主なおすすめ教材を紹介できればと思います。
1・2年生の皆さんも、すでに基礎を固めて読解演習に入りたい人は参考にしてもらえればと思います。
目次
受験生の夏〜秋には句法学習を完了させる
受験生の夏~秋であれば、句法の学習はひと通り終え、8割弱は覚えている・理解している状態になっていてもらいたいです。
8月末の段階ですでに共通テストまで半年を切っていますし、文系の受験生であっても、限られた受験勉強の時間の中で特に漢文には使いづらいのが現実です。
8割程度は分かるし、それ以外も「見たことはある」状態にする
漢文の句法は完璧に覚えているのが理想ですが、なかなか難しいのも現実。
それくらいであれば、読解演習を通じて何度も基礎知識を塗り固めることで定着していきます。
不安な状態なら大至急「基礎知識」を固める
さて、どうでしょう?
その場合、大至急基礎知識を固めましょう。
秋以降は文系・理系にかかわらず、漢文を主に学習するのは困難ですから、せめて読解演習にスムーズに入れるように基礎学習は終えておきましょう。
句法を復習しながら読解演習をスタートする
過去問は実力試しで別途やっておくとして、実力をつけていく読解演習は段階を踏むのが最上です。
句法を簡単におさらいしつつ、易しいレベルの読解演習からやっていきましょう。
漢文は共通テストに向けて勉強、という受験生の人が多いと思うので、まずはこの易しいレベルから過去のセンター試験、最近の共通テストのレベルに進んでいければベストでしょう。
- まず時間を計って解く。
(問題集に記載されている目標時間等。共通テスト型の問題やセンター試験の過去問などは15~20分程度) - 答え合わせ:解答を見て、マルバツだけつける。
※正しい答えを赤or青で書かない! - バツのついた問題を再び考える(時間無制限で)
- 再度の答え合わせ→問題と解説を照合させながら理解するまで読み込む。
知識が必要な問題で覚えていなかったものは覚える。 - 文章と現代語訳を一文一文照合させながら、語彙や句法、解釈の仕方を確認していく。
特に自分がうまく読めなかった部分は、「なぜこう読めるのか?」が分かるまで突き詰めていく。
間違えた問題を再度考えることが重要
ここで重要なことは、「間違えた問題を再度考える」という点です。
「ア」を選んで間違いだった、正答は「イ」だったときに、赤ペンで「イ」と書いてもそれはインクの浪費です。
あらためて自分ですべての選択肢を、時間制限なしで本文と照合させてきっちりと吟味する。
その上であらためて解説を読みながらじっくり考える。
こうやって実力を伸ばしていきましょう。
句法の復習~基本レベルの読解演習教材
- 漢文早覚え速答法
- 漢文道場 基礎編
- 全レベル問題集 レベル1
このあたりの教材は入手しやすくて使いやすいと思います。
共通テスト過去問演習の方法
漢文の過去問演習の際は、以下の記事を参考にしてください。
▼漢文の共通テスト対策に効果的な勉強法まとめ【複数問題文】
▼漢文の過去問を最大限活用して「本番を想定した練習」を行うために効果的な学習法
どちらの記事でも推奨している通り、国語は「すべての大問を80分通して行う」ことが肝心です。
バランスの取り方や優先度など、しっかりと本番のつもりで1回1回取り組みましょう。
時間を取るのが厳しい場合は漢文のみ演習するのもアリ
ただし、たとえば国語全体を80分通しで、受験本番までにできるのが10回分くらいしか時間が取れない、としましょう。
そうすると、近い年度からの本試験・追試験(第1日程・第2日程)を使うとして、2017年から前は通しで取り組むことがない可能性が高い。
そうであれば、漢文のみ取り出して15分で、などのような学習法はありだと思います。
(私が指導している生徒には2015年以前の問題をそういう感じで取り組んでもらっています)
国公立大二次試験・私大対策の方法
基本的な勉強方法は変わらずですが、取り組む問題の文章量や設問が難しくなってきます。
特に国公立大の二次試験は書き下し文や口語訳はもちろんのこと、論述問題も出題されますから、遅くとも寒くなる前の時期には本格的な演習に入りましょう。
- 精選入試問題集 漢文
- 新漢文問題集
- 全レベル問題集 レベル3
- 得点奪取 漢文
漢文に自信がない人は、このあたりの教材から1冊チョイスして色々と慣らした後に各大学の過去問に取り組むのがよいでしょう。
1冊をきちんとすべてやりこんで理解する、という姿勢で取り組むのがよいです。
論述問題は必ず「自己採点」してみる
論述問題は、「まず規定時間内に自力で書いてみる、時間内に書けなかったら、時間を延長してでも自分なりに書く」ことが大切です。
そして模範解答と解説を見て自己採点をしてみる。
自分なりに採点してから質問するというのが学力を伸ばす上では一番です。
おわりに
読解演習は受験勉強で必須になるものですが、闇雲に数だけこなしてもいけません。
頭を働かせて取り組みましょう。
体調に気をつけながら頑張ってください。