首都圏の予備校・塾・学内予備校に出講中。
講義ではテキトーそうな雰囲気を醸し出しつつ,「なぜそうなるのか?」を一つ一つ丁寧に積み上げる。ごく稀に化学愛をぶちまける。科学史と甘いものとネコが好き。
皆さんこんにちは。枡見(マスミ)です。
今回は化学初学者向けの話をしますね。
テーマは「用語の大切さ」。
突然ですが皆さん,英語を勉強するときってどうしてますか?
僕は英語は全然できないんですけど,安藤先生の記事にあるように「単語と熟語」「構文」を覚えて「文法」を理解して…という風に勉強するのが王道なんじゃないかと思います。
ちなみに高校生の頃のマスミ青年は,授業で「単語の意味が分からなくても前後の文脈から補完できるぜ!」ということを教えてもらって「SUGEEE…!!」と思っていたんですが,実際に英文を読んでみると,前後の文脈すら読み取れておらず誤訳のオンパレード,珍解答るつぼのような答案を書いていました(苦笑)。
で,化学も同じなんですね。まず用語や化学式を正しく覚えるところから勉強を始めてほしい。特に用語。これがいい加減だと非常に困ります。ではどうやって覚えるか?
用語のインプット①ーー字面と意味をセットにする
例えば,
「同素体」と「同位体」,
「イオン化エネルギー」と「イオン化傾向」,
「電子親和力」と「電気陰性度」
…このあたりの混同しやすい用語は,
きちんと教科書の記述を確認しましょう。
その上で,ノートに書くなり唱えるなりして覚えてほしい。
記憶に残ればどんな覚え方でも構わないけれど,個人的には“用語の字面と意味をセットにしてしまう”のがオススメだ。例えば,「同素体」なら「同じ元素からなる単体で,構造や性質が異なるもの」,といった具合だ。
用語のインプット②ーー語源から攻める
有機化合物なんかは語源から攻めると覚えやすいかもしれない。「アルデヒド」は「aldehyde」と書く。
つまり
「alcohole(アルコール)dehydrogenation(脱水素)」
→「アルコールから水素を除いたもの」
という意味だ。「おぉ!だからアルコールからH原子が2個とれるとアルデヒドになるのか!」と思ってもらえただろうか。
こうすれば,単調で辛く苦しい丸暗記作業から脱却できる。ある程度インプットが完了したと思ったら,アウトプットに移ろう。
アウトプットについてはまた次回。