こんにちは、高野です。
早いもので、もう11月も終わりに差しかかってきました。
受験勉強も終盤に入る秋から冬にかけては多くの人が「スランプ」に直面します。
今日はこの「スランプ」とどのように向き合い、どう抜け出していくのかを一緒に考えていきましょう。
目次
英語のスランプの原因が生活習慣にあることもある
秋になると「睡眠時間を削らないと間に合わない…」と感じがちです。
しかし、睡眠時間をしっかりとり、きちんと食事をするという基本ができていないと、学習がうまく進みません。
睡眠時間を削って勉強しても、昼間に集中力が下がるのでは作業効率が悪いです。
また、しっかりと食事を摂らなければ脳にエネルギーが供給されません。
受験勉強でスランプを感じたときは、このような基本的な生活習慣が崩れていないかを最初に確認しましょう。
語彙の「スランプ」脱出の鍵は「勉強の仕方を見直し、継続していく」こと
勉強で「スランプ」を感じている場合、大切なことは、自分の勉強のおかしいところを見直す「勇気」を持つということです。
英単語/イディオム/文法などの知識については、「夏やったのに全然できてない…」と思うこともあるかもしれません。
でも、なかなか定着してくれないのが英単語や文法です。
勉強の仕方を見直し、継続していくことで知識の定着を図りましょう。
たとえば、単語とイディオムに関しては以下のようにやってみてはどうでしょうか?
朝・昼 → 《頭の中を通すイメージ》で該当範囲の目を通す。
晩 →《小テストのイメージ》で確認し、間違えたものに×をつける。
② 土曜日・日曜日
朝・昼 → 《頭の中を通すイメージ》で×の所に目を通す。
晩 →《小テストのイメージ》で確認する。
英文法の「スランプ」の原因
この時期の英文法学習で気をつけなければならないことは、
・英文法の学習は「4択問題集」の答えを暗記することではない
・「4択問題集」は知識の定着を《確認》するものであって《身につける》ものではない
ということです。
ひたすらに『4択問題集』を繰り返していても、文法の規則は身に付かず、やったことは身に付いていない可能性があります。
英文法を解説してくれている『総合英語系の参考書』を手元に置いてください。
わからないことがあれば調べながら学習を進めることがポイントです。
読解の「スランプ」の原因は精読力/読解力の不足にある
読解で考えられるスランプは、① 精読力不足 ② 読解力不足の2つが原因として考えられます。
精読力不足はカタマリを意識しながら正確に読めているか確認する
精読力不足に関しては、普段の授業や過去問で長文を学習していく際に、
カタマリを意識しながら1文1文を構造に正確に読めているかどうかを確認していくこと
が大切です。
なんとなくでごまかすのではなく、単語、文法、品詞、構文に向き合っていくこと。
これが精読力不足の「スランプ」を抜け出すポイントです。
▼「英語の「文の意味」を正確に把握するための英文精読/構文学習【SVOC】」を参考にしてみてください。
読解力不足の原因別対処法
読解力不足に関しては、
①そもそも読めていない
② 解くときに本文情報のとの整合性がうまく取れない
③ 設問別のアプローチの仕方がわからない
といった原因が考えられます。
①「そもそも読めていない」場合、この記事の単語や文法、精読のポイントを意識しながら学習を進めましょう。
②「解くときに本文との整合性がうま取れない」場合は、選択肢などの言い換えをうまく取れていない可能性があります。
本文と設問の解答根拠の照らし合わせをしっかりと行うことが大切です。
③「設問別のアプローチの仕方がわからない」場合、設問に応じた解き方を確認しましょう。
設問別のアプローチ方法については、以前詳しく解説しています。
「入試直前!英語の設問別解法CHECK」の記事を参考にしてください。
読解力不足を克服するために毎日何かしらの英文に触れる
また、この②読解力不足に関しては、
単語や文法の抜けばかりに目が行き、実際に英文を読んでいる時間が短い
ということも考えられます。
ここからの追い込みの時期は毎日、何かしらの英文に触れることがとても大切です。
しかし、毎日英文に触れる=毎日新しい長文を読むということではありません。
新しい長文を1つ読んだとすると、復習にはかなりの時間がかかります。
他教科の学習もしなければならない中で、毎日新しい長文を読むことはほぼ不可能に近いかもしれません。
毎日英文に触れるためにいくつかの段階に分ける
しかし、少し工夫すれば、毎日、英文に触れることはできます。
たとえば、
① 新しい長文を解いて丸つけするだけの日
② 単語・イディオムと文法の確認をする日
③ 英文を精読する日
④ 論理展開の確認や解答根拠を確認する日
のようにいくつかの段階に分けてみてはどうでしょう?
慣れてくると、①と②を同時にできるようになったり、③を素早くにできるようになったりします。
このように学習のサイクルが確立すると「スランプ」から抜け出せるだけでなく、さらなる成長につながります!
おわりに
今回お話ししてきた「スランプを抜け出す方法」には、実は共通するポイントがあります。
「あたり前だと思っていることが、きちんと自分1人で運用できるか?」という視点を持つことです。
こうすることで、作業としての学習が意識的な学習に変わっていきます。
自分の課題を発見し、それに向き合い、適切に対処することで、志望校合格が見えてきます。
「スランプ」を感じるときは、焦る気持ちをぐっとこらえて、自分にとっての「当たり前」を一つひとつ確認してくことが大切です!
まだまだここから!
頑張っていきましょう!
首都圏の塾・予備校で英語科講師として活躍。大学院時代の専門は19世紀イギリスの倫理学。好きな思想家はJ.Sミル。読解の精密さを追求する授業は上位生を中心に熱い支持を受けている。