皆さんこんにちは。
世界史の学習は順調でしょうか。
世界史の学習というと、まず通史から始まって、その後に文化史や地域史といった括りの単元を攻略していく受験生が多いと思います。
通史・文化史・地域史までの学習がひと通り終わった受験生の前に、最後に立ちはだかるのがテーマ史です。
今回はテーマ史の捉え方と具体的な勉強法についてご紹介します。
ちなみに、文化史や地域史の学習法は、以前くわしく解説しています。
こちらの記事もぜひ参考にしてください。
目次
テーマ史ではさまざまな時代・地域の知識が縦横無尽に問われる
テーマ史とは、たとえば「コーヒーの歴史」や「貨幣の歴史」などといったようなテーマを軸に、さまざまな時代・地域の知識が縦横無尽に問われる出題形式のことです。
この形式は、特定の単元に偏ることなく受験生の総合力を計ることができるため、多くの大学入試問題で採用されています。
つまり入試実戦力を養うために、最後の仕上げとして対策を行うことが大切となってきます。
基本でも切り口は違うことがある! 世界史でもテーマ史演習をするべき理由
このように、テーマ史は通史知識の再構成が基本となるため、新しい知識のインプットはそれほど必要がありません。
通史・文化史・地域史の学習が完璧であれば、ほとんどの場合は対応可能です。
ただし、テーマの切り口によっては、基本的な用語であっても通史とは違った角度からフォーカスするため、テーマ史演習はしておくに越したことはありません。
これは皇帝の名前を取って「ユスティニアヌスの疫病」と呼ばれています。
こうした話は通史学習ではあまり出てきませんよね。
世界史のテーマ史学習で使用すべき教材や勉強法
時間的に余裕があれば、なるべく多くのテーマ史の問題に触れておきましょう。
さらに理想的なのは、テーマ史そのものの講義を聴くことです。
ですが、大学受験の世界史に特化したテーマ史講義は、なかなか受講する機会がないのではないでしょうか。
塾・予備校でも、冬期講習や直前講習で講座が組まれることはあっても、テーマ史の講義自体に多くの時間が割かれることはレアでしょう。
YouTubeを活用してテーマ史の講義を聴く
そこでオススメしたいのが、YouTubeです。「ただよび」というYouTube予備校をご存知でしょうか。
世界史は僕が担当しています。
こちらで無料公開されている授業動画が、まさに「テーマ史」となっています。もちろん内容は大学受験向けです。
『イチから鍛える世界史 発展編』を活用する
またテーマ史学習の教材としては、拙著『イチから鍛える世界史 発展編』(学研プラス)をオススメします。
この参考書の別冊付録には、テーマ史のまとめと問題が収録されています。
過去問に入る前の総仕上げとして活用してください。
世界史のテーマ史学習は、本格的な過去問演習に入る直前に取り組みたい
上記の内容とも重なりますが、テーマ史学習のタイミングは本格的な過去問演習に入る直前がベストです。
これまで蓄積してきた通史・地域史・文化史の知識が、有機的な新しい繋がりを見せる快感を味わうことができるでしょう。
その場合、リード文は特定のテーマについてまとめられた「歴史読み物」です。
興味深く、世界史への理解が深まる内容のことも多いものです。
設問を処理するだけではなく、たまにはリード文もじっくりと味わってみることも勉強になります。
おわりに
今回は世界史学習の最終段階、テーマ史の学習についてご紹介しました。
最後まで気を抜かず、世界史の理解を日々深めていきましょう。