安田です。
東京オリンピックでは、好きな陸上や柔道を中心に追っていましたが、スケートボードがよかったですね。
選手がみんな楽しそうに、失敗を恐れずに果敢に挑戦している姿がとても印象的でした。
さて今回は、語句の読み方を問う問題の解き方について、押さえるべき点と、どういう学習をしていくのがいいのか、というのを紹介します。
目次
漢文の「語句の読み方」を問う問題は〝知識があるかどうか〟が鍵になる
漢文における「語句の読み方」を問う問題とは、そのまま、「漢字(熟語)の読み」を答える問題です。
「語句の意味を答える」問題では使われている漢字や前後関係から推測が可能ですが、特にこの「語句の読み方」を問うタイプの問題ではどういう読み方なのかを知らないと答えられないというのが特徴です。
もちろん、意味を答える系の問題でも、その語句を読み方を知った上で意味を知らないと難しいというものもあります。
覚えておくべき語句は限られている
漢文で出題されるこうした問題は、知識の有無が問われるため、きちんと勉強してきたかどうかが重要です。
語句の読み方を知っていたら即答が可能なため文章全体の内容把握に時間を使えますし、漢文を早く終えて現代文や古文に時間を回す余裕も出ます。
覚えておくべき語句は限られますから、しっかり対策しておきましょう。
漢文の「語句の読み方」問題の対策でまず覚えるべきは「副詞」と「接続詞」
漢文の問題において「知らないと読めない」の代表格で、出題頻度が高いのは副詞です。
副詞は読み方さえわかれば意味は分かることが多いので、しっかりと読み方を押さえておく必要があります。
副詞と聞いて、「あーアレとかアレね」となった人はおそらく大丈夫でしょう。
「なんだっけ?」となった人は急ぎ身につけておきたいですね。
漢文の「語句の読み方」は見たことがないと読めないことが多い
毎、苟、漸、勝、愈、蓋
これらの語句、読めますか?
これらは、
毎(つねニ)、苟(いやしクモ)、漸(やうやク)、勝(あゲテ)、愈(いよいよ)、蓋(けだシ)
と読みますが、見たことがないと読めないと思います。
知らなかった場合、いきなり試験の場で問われたら「うわぁ……」となってしまいますね。
あとに続く科目への精神的負担も考えると、こういうものはサクサクと答えられるようにしておきたいです。
接続詞については、「すなはち(則、即、輒、乃、便)」をまず覚えてしまいましょう。
どの字でも同じような意味ですが、微妙に異なるものもあります。
手元の参考書や漢和辞典でしっかり確認しましょう。
漢文「語句の読み方」対策で有効な3つの学習方法
漢文の語句対策の第一は普段の漢文学習の積み重ねから
こういった語句は「まとめて覚える」よりも、普段の漢文学習の積み重ねで記憶していくのがまず第一です。
教科書で扱う文章、問題集に掲載されている文章、センター試験や各大学の過去問をいくつも読んでいけば、必ず出てきますし、設問になっていることも多いです。
模試を受験していれば、解説で詳しく説明されていることも多いでしょう。
そういったものを活用して、目に入れる機会を増やすことが大切です。
また、これまで紹介している、漢文の勉強をする際に「文章を音読する」という学習が非常に効果的です。
句形の学習の際に必要な語句から押さえる
たとえば、仮定の形を学習すれば
苟(いやしクモ)、縦(たとヒ)、雖(いへどモ)
などは読めるようになりますし、意味も分かります。
安(いづクニカorいづクンゾ)
のように読みが異なるタイプのものも、句形学習によって使い分けを理解できていれば簡単に答えられます。
覚えるべきもの全てをカバーできるわけではありませんが、まずは句形学習の際に必要な語句から押さえましょう。
漢文の問題集にある一覧を使ったチェックも有効
漢文の問題集では、基本語彙の一覧などを付録で載せていることがあります。
こうした、漢文の問題集に掲載されている「語彙一覧」を使って「読み方がわかるかどうか」「意味がわかるかどうか」をまとめてチェックをするのも有効な手段です。
ただし、あくまでもチェックのために行うようにしておきましょう。
言葉というのは文章の中で使われることでその意味が決まります。
文章を読む中で意味を考える、という習慣をつけるのが実力アップには必須です。
おわりに
語句の読み方に特化した勉強があるわけではありません。
あくまでも「文章を読み、問題を解けるようにする」という〝漢文を勉強する過程〟で頭に入れていく、というのを忘れずに取り組んでいきましょう。
個別学習塾寺子屋はじめ塾長。
漢文を専門としつつも受験勉強のトータルプロデュースを行い、大学進学後を見据えた指導を行っている。
全国の大学受験生向けに国語のオンライン個別指導も行っており、難関国公立大の国語や医療系小論文の添削指導には特に定評がある。