
どうも、みなさんこんにちは。高橋佳佑です。
今回は数学Ⅲの難問を攻略する思考法についてお話いたします。
ちなみに、ここでいう難問とは「入試において差がつく問題」ということにします。
本当に「難問」というと受験生のほとんどは正解できず、合否には影響しません。
今回は、入試においてハイレベルな問題、あるいは標準的な問題よりさらに一歩進んだような問題について考えていきます。
目次
難問とは?
入試において難問、つまりハイレベルな問題とは、単に題材の難易度が高いもの、誘導などのヒントがない(少ない)もの、計算が煩雑なもの、論証問題などがあげられます。
題材の難易度が高いものとは、背景に大学の数学があるようなことを、誘導をつけながら結論を導くといった問題です。
誘導の有り無しで難易度が変わります。
さて、これらの問題を解くためにどうすればよいのか見ていきましょう。
難問を攻略するための勉強法
難問やハイレベルな問題に対応するために普段の勉強から意識したいことは、典型問題や標準的な問題の解法や定理や公式などの使える条件などを正確に理解しておくことです。
典型問題や標準問題を通して確認する
典型問題や標準的な問題を通して、解答の流れや答えに至る理由をきちんと理解しましょう。
問題を解くときに示すべきことや計算すべきことを明確にし、具体的に実行していきます。
問題の難易度が上がったとしても、実は基本事項の積み重ねです。
自分で必要なものを把握し、それを求めたり論証したりしながら答えに至る過程を記述していくことの繰り返しなのです。
問題の難易度が低い場合、解答に必要になることは誘導として問うてくれますが、ハイレベルな問題では誘導が減ったりしますから、典型問題や標準的な問題の解法の流れは理解しましょう。
実際に自分で問題集などの問題を解いた後に、答えが合っているかどうかではなく、どういう流れで答えに至るのか、あるいは問題に対する考え方をきちんと読み、一行一行丁寧に何が起こっているのかを考えてください。
その都度足りない知識は補いましょう。
定理や公式などの使える条件を正確に理解する
また、定理などの適用条件についてきちんと理解していれば、問題文の条件から解法の突破口が開けるかもしれません。
条件式の形から何かを連想し、そこから解法が浮かぶこともあると思います。
さらに、普段から別解等の検討もしておくとよいでしょう。
問題に対する見方はいろいろあった方が解法の幅が広がります。いろいろ試してみるとよいと思います。
日頃から論証することを意識する
そして、問題を解くときに日頃から論証することを意識しましょう。
答えを求めるというより、答えはこれになる、ということを示す感覚で答案を作成しながら問題を解きます。
実際に難問やハイレベルな問題には論証力が必要になるものもありますから、言葉遣いや示し方などには慣れておきましょう。
何かの結論を得るときには根拠があるはずなので、それを明確に記述することを意識してください。
また、同値変形などの論理関係も意識できるとよいです。
難問を攻略するための思考法
数学の知識があることと典型問題や標準的な問題がある程度解ける実力が備わっていることが大前提となります。
問題に誘導がついていれば、その誘導をうまく使うことを考えます。
原則的に、何か一つの結論を得るための過程を問題にされていると考え、どこでそれを使うのか見極める練習をしましょう。
与えられたものをそのまま使うのであれば難易度は高くなりませんが、難問やハイレベルな問題になると、使える状況になるまで式変形したり、誘導として問われたものから得られることが何なのかを考えたりすることになります。
常に、誘導の使える条件を意識しましょう。
具体的な状況をイメージし、実際に調べる
問題文が複雑であったり、分かりにくい記号があったり状況が掴みにくい場合は具体的な状況をイメージし、実際に調べることで方針が立つこともあります。
是非、手を動かしながら考えてみましょう。
具体的に、「これが言えれば示せる」というように何を示すべきか、あるいは求めるべきかを明確にして問題を解いていきましょう。
示すべきことをどうやって示すか、求めるべきものをいかにして求めるかは、典型問題や標準問題、定理、公式などに似たものはなかったでしょうか。
あるいは条件式や問題文などにヒントとなるものがないでしょうか。
そこから何か連想しませんか。
そんな風に考えながら突破口を見つけていきましょう。
おわりに
ここまで、難問やハイレベルな問題へのアプローチについてお話してきました。
実際の入試問題には制限時間もありますし、これらの問題が解けなくても受かるケースはあります。
問題を解くのに特別な知識やマイナーなテクニックを要するものは合否には影響しません。
まずは標準的な問題や典型問題を確実に正解し、その上でプラスアルファを狙ってみてください。
また、計算力や論証力が必要になりますから、日頃から粘り強く最後まできちんと計算し、解答を記述する練習をしてください。
それでは、今回はこの辺で!

理学部数学科を卒業した後、首都圏の塾や予備校で受験数学を指導。
定義を大切にし、定理や公式の原理から問題解決の突破口を見つけ、実際に問題を解くときの考え方を示しながら答案を作成していく授業には定評がある。