英語科の高野です。
今日は、みなさんに英文法の学習についてお話ししていこうと思います。
英文法の学習に悩んでいる人や、まだ取り組めていない人は是非参考にしてみてください!
目次
英文法は4技能の土台である
英文法を勉強するのは、英文法が4技能(Reading, Writing, Listening, Speaking)の土台になっているからです。
適切な文法学習をせずに、4技能の向上はないと言っても過言ではありません。
これから夏にかけて本格的な受験勉強が続きますが、英文法の土台ができているかどうかが英語力向上の鍵を握ります。
英文法はただ暗記するだけではダメ
では、実際にどのように英文法を勉強していけばよいのでしょうか?
「暗記すればいいんでしょ?」と思うかもしれませんが、それでなんとかなる可能性は低いです。
また、このような姿勢で『4択問題集』に取り組むと、答えを暗記するだけで終わってしまい、「参考書を何周かしたけれど、なかなか点数に結びつかない…」ということになりかねません。
英文法の学習は『4択問題集』の答えを暗記することではありません。
もちろん、暗記も大切ではありますが、自分の中できちんと理解をして覚えるということがとても大切です。
このような学習を進めると、英文法が4技能の基礎となってくれます。
英文法学習のイメージ
具体的には、以下のイメージで学習を進めると効果的です。
英文法に少し不安がある人は、
① 解説本を用意し1つの単元を選び、最初から読む。(例:不定詞)
② わからないところには付箋などを貼り、質問できる場合は質問をする。
③ そのあとで、「4択問題集」系の参考書の問題を解く。
④ 間違えた問題については「4択問題集」系の参考書の解説を読み、理解を深める。
⑤ 理解があやふやなものは解説本に戻り、確認する。
という順番で学習しましょう。
英文法に少し自信がある人は、③からスタートしてもOKです。
「なぜそうなるのか」を理解しながら学習することが大切です。
まずは、英文法の解説本の用意を!
まずは、英文法の仕組みをきちんと解説してくれている本を手元に置きましょう。
そして、わからないことがあればすぐに調べられるようにしてください。
解説本の中でもおすすめなのが、以下の2冊です。
『ジーニアス総合英語』
『アトラス総合英語』
これらの本は、受験に必要な文法事項が網羅的にかつわかりやすく解説されているので、調べものをする際にも、苦手な単元に取り組む前に一読するのにもオススメです。
基礎・基本を身につけるための英文法の参考書
次に英文法の問題演習系の参考書についてです。
「英語の基礎があやしい…」という人の1冊目に『4択問題集』系の参考書は最善のものとは言えません。
というのも、『4択問題集』系の参考書は、問題演習を通じて知識の抜け漏れを確認することを目的として作られているからです。
「中学英語から苦手…」「そもそも英語・英文法の仕組みがわからない…」という人は、まず基礎知識を体系的に習得するところから始める必要があります。
その際にオススメなのは、こちらの2冊の参考書になります。
『英文法入門10題ドリル』『英文法基礎10題ドリル』
この2冊は、英語嫌いの人でも取り組みやすいものになっています。
4択問題に取り組む前に、まずこちらの参考書に取り組み、基礎・基本を身につけることをオススメします。
これらの参考書に取り組みながら、わからないところや、詳しく知りたいところを解説本の参考書を使って補いながら学習を進めていくと良いと思います。
身につけた知識を確認する
英文法の基礎・基本がある程度身についてきたら、『4択問題集』系の参考書に移りましょう。
これらの参考書は自分の知識がどれくらいあるのかを確認するための参考書です。
したがって、知識をつけるための参考書として使うのは難しいということは意識しておいてください。
見開き1ページで収まるようになっているものが多く、十分な解説が載せれられていない場合もあります。
解説本を参照しながら、知識の習得と知識の確認を繰り返していくことが必要です。
『4択問題集』系の参考書の中でも、以下の2冊に関しては、豊富な解説がついておりオススメです。
『入試頻出 英語標準問題1100』(桐原書店)
『深めて解ける英文法 OUTPUT』(学研)
これらの参考書と、先ほどの解説本を使いながら、学習を進めていきましょう。
英文法学習で、どの単元にいつ取り組むか
『4択問題集』系の参考書に取り組む際に、最初の章から取り組むという人が多いです。
もちろん、このやり方も問題ありません。
しかし、次のような分け方でやると、大きな効果が得られると思います。
① まず《 読解で必須の単元 》から取り組む。
→ 動詞の語法 / 不定詞 / 動名詞 / 分詞 / 接続詞 / 関係詞
② 次に《 語法以外の単元 》に取り組む。
→ 語法の単元は覚えることが多いので、夏休みに集中的にやる。
③ 《 語法の単元 》に取り組む。
最初の方の単元も大切なのですが、読解力に大きく響いてくるのが①で挙げた単元です。
まずはこの単元から取り組むと効果抜群だと思います。
覚えることが多い単元は長期休みに回すこともポイントです。
忙しい時期に手を出すと、なかなか進まず苦戦してしまいます。
夏休みまでは、①と②について集中的に学習し、夏休みには全体の復習もしながら、③を集中的に学習しましょう。
おわりに
今日は、みなさんに英文法の学習プログラムについてお話ししました。
英文法の学習は、理解 → 覚える → 忘れる → 確認する → 忘れる → 確認する … というサイクルの繰り返しです。
「理解して覚える!」「忘れたらすぐ確認!」を合言葉に英文法学習を進めていき、強固な土台を作っていきましょう!
首都圏の塾・予備校で英語科講師として活躍。大学院時代の専門は19世紀イギリスの倫理学。好きな思想家はJ.Sミル。読解の精密さを追求する授業は上位生を中心に熱い支持を受けている。