今回は"独学"で生物を勉強する際に注意しておきたいことについてお話したいと思います。
今回のポイントは次の3つです。
- 勉強時間を確保する!
- 他科目を頑張ることで生物の成績アップ!?
- 1年間の学習の流れ
それでは見ていきましょう。
目次
生物の勉強時間を確保する!
勉強の優先順位は、主要科目を高く、理科や社会を低くというのは受験生の誰もがわかっていることだと思います。
もちろん受験生がもつべき認識はそれで良いのです。
しかし、生物を含め、理科や社会を勉強しなくていいというわけではありません。
『当たり前でしょ!』という声が聞こえてきそうですが、受験生をみていると勉強のバランスが悪いのが実情です。
週に3〜4時間、曜日や時間帯を決めて生物の学習に取り組む
特に独学の場合、極端な方が多く、生物の勉強し過ぎか、しなさ過ぎのどちらかというのを見かけます。
したがって、生物については、1週間に勉強する時間をきちんと定めて勉強するのが良いです。
目安としては1週間に3〜4時間くらい(直前期は1.5~2倍が理想)で、できれば曜日や時間帯を決めて実行することをお勧めします。
他科目を頑張ることで生物の成績アップ!?
先述の通り、生物などの勉強時間は最低限を確保しつつ、まずは主要科目の勉強を優先させましょう。
その理由は、主要科目の配点が高いからというだけではなく、生物は、科目の性質上、数学(算数)や化学などの要素も含むからです。
また、共通テストや上位の大学における生物では"読む"力も必要になってきます。
これまでにみてきた生徒で、英文や現代文の成績が悪い方は、生物の考察系問題や論述問題も弱い方が圧倒的に多かったです。
他科目の学習が実は生物にも強く影響するということを忘れないでください。
大学受験生物、1年間の学習の流れ
生物の長期的な学習計画を立てる場合、
- 知識の習得
- 問題演習
- 過去問演習
という流れを押さえるのが良いです。
まずは教科書の図を中心に知識の習得からはじめる
まずは勉強の土台を築き上げるために知識をインプットします。
勉強を始める時期にもよりますが、理想としてはこのインプットを丁寧にやりたいところです。
教科書に載っている図を中心に勉強しましょう。
わかりにくいところは参考書などで調べて理解しましょう。
知識の確認として、並行して問題集の問題に取り組むのも良いですが、上位の大学を志望している方は、それよりもインプットしたことを正確に論述する訓練をしてみましょう。
正しい論述ができているかは教科書と照らし合わせて判断する
正しいものが書けているかは、教科書と照らし合わせて判断しましょう。
大学側は教科書の内容が理解できているかを問うていますので、あくまでも判断基準は教科書です。
また、発展的なものや全く理解の追いつかないものについては後回しにしても構いません。
まずはメインテーマ(例えば、代謝であれば呼吸や光合成などのしくみ)をしっかりと押さえ、生物の全体像を把握することに努めましょう。
夏明けから(9〜11月)は問題集を使った演習に取り組む
インプットした知識が身に付いているかの確認と、実際の問題に対してどれだけ対応できるかを把握するために、問題集に取り組みましょう。
一冊取り組めば苦手な単元がはっきりすると思いますので、不足している能力を補うために、徹底的な復習をしましょう。
特に苦手な単元については、復習を終えた後にもう一冊別の問題集をやってみても良いと思います。
ただし、問題集を5周とか10周とかやるような勉強はやめましょう。
多くの方にとって、こういったマラソン式の勉強は害悪でしかありません。
過去問演習を通してその後の勉強方針・対策を立てる
過去問に取り組む意義は、受験する大学の問題レベルとの距離を知り、その後の勉強方針・対策を立てるためです。
むやみやたらに過去問を解きまくるのではなく、次のような流れで進めることをお勧めします。
- 何も見ずに解く
- すぐ答え合わせをせずに調べて解く
- 答え合わせ
- 解けなかった問題の分析→次の過去問(以下、同じ流れ)
解けなかった問題の分析が成績を上げる鍵
特に、実験考察問題については同じ大学で同じ問題に遭遇することは二度とありませんが、同じようなアプローチは何度も要求されます。
解けなかった問題については、なぜ解けなかったのか、どのような能力が足りなかったのかなどをしっかりと分析してから次に進みましょう。
数をこなしただけでは解けるようになりませんので、解いた後の分析を丁寧にやることが成績アップの秘訣です。
おわりに
独学をテーマにしたとき、最も伝えたいことは勉強の方法とバランスが大切であるということです。
独学の場合、間違った方法で勉強しても注意されないですし、勉強のバランスの悪さに対して無自覚になりがちです。
自分の学習姿勢に対して常に客観視することを意識して勉強していただけたらと思います。