これから1年間、どのように政治・経済を勉強していけばよいのか。
塾・予備校の授業での勉強と、参考書での勉強のメリット、デメリットを挙げた上で、参考書での勉強法の大まかなアウトラインを示したいと思います。
目次
塾・予備校で政治経済の授業を受けるメリット
政治・経済において、塾・予備校の授業を受けて勉強するメリットは以下の3つです。
①勉強の効率が上がる
②ペースを確保できる
③常に最新の情報に触れられる
政治・経済の授業を受けるメリット①――勉強の効率が上がる
授業を受けて理解した方が参考書の解説を読んで理解するよりも圧倒的に楽です。
目だけでなく耳から情報が入ってくるので記憶にも残ります。
講師から背景知識も得られるので、センスを養うことができ、初見の問題に対する応用が利くようになります。
政治・経済の授業を受けるメリット②――ペースを確保できる
塾・予備校の授業はカリキュラムに沿って進みます。
したがって、指定された日に授業を受け続ければ、一定のペースを保って勉強できます。
これによって自分で学習計画を立てる負担は大幅に軽減されます。
政治・経済の授業を受けるメリット③――常に最新の情報に触れられる
個人的には、政治・経済の授業を受ける最大のメリットはこの点だと思っています。
政治・経済は科目の性質上、法律の制定、改正、廃止による制度の新設、変更、廃止等によって、入試に向けて覚えるべき内容が変わります。統計数値も毎年変化します。
そこをしっかりフォローしなければ、極端な話、間違ったことを覚えて入試に臨むことになります。
塾・予備校の教材であれば毎年改訂しますし、仮に配布後に変化があっても、その後の授業でフォローしてくれるでしょう。
こうしたフォローを自分でするとなると、色々と調べたりで非常に時間がかかって面倒ですし、そもそも不正確だし漏れだって生じます。
特に最新の知識が要求される難関私大を目指すならば、この点は塾・予備校の勉強の方が圧倒的に有利でしょう。
塾・予備校で政治経済の授業を受けるデメリット
デメリットは以下の3つです。
①費用が高い
授業料は塾・予備校によって多少の違いはありますが、参考書による勉強に比べれば高くなってしまいます。
②時間がかかる
授業をすべて受けるにはどうしてもまとまった時間が必要になります。
③途中で変えにくい
ある程度の期間が経過してから授業が自分に合わないと思っても、途中で変更が困難なこともあります。
政治・経済の参考書による勉強のメリット・デメリット
続いて参考書による勉強のメリットとデメリットですが、基本的には授業と逆のイメージです。
メリットは、費用を抑えることができる、短期間で1周できる、自分に合わないと思えば容易に変更できる、といった点です。
デメリットは、効率があまり良くない、自分で計画を立ててペースを作る必要がある、最新の情報を自分で得なければならない、といった点です。
政治・経済の勉強法
次に勉強法のアウトラインについてです。
政治・経済の勉強は、大きくインプットとアウトプットの2つになります。
政治・経済の勉強法――インプット編
インプットとは、入試に向けて覚えるべきものがまとまった教材を決め、(理解した上で)内容を暗記していくことです。
基本的には1冊に絞って、入試本番までひたすら読んで(時には書いて)暗記していきます。
メジャーな参考書を以下に紹介します。
私大対策向けの政治・経済参考書
『畠山のスパッとわかる政治・経済爽快講義』
『一目でわかる新政経ハンドブック』
共通テスト対策向けの政治・経済参考書
『蔭山の共通テスト政治・経済』
『大学入学共通テスト政治・経済の点数が面白いほどとれる本』
政治・経済のインプット用教材の進め方
各単元ごとに読み進め、夏休みが終わるまでに全範囲を一通り理解したレベルになっていればよいと思います。
秋以降は細かいところも含めて暗記を徹底して仕上げていきます。
インプットのポイントは、一定期間内に1周し、それを繰り返すことです。
秋以降、2~3週間で最初から最後までのページを読めるようになれば理想です。
政治・経済の勉強法――アウトプット編
アウトプットとは、実際に問題を解くことです。
問題集を1冊決め、入試本番までに繰り返し解きます。
さらに、模擬試験を受けた場合はその問題と直前期には過去問を追加します。
メジャーな問題集も以下に紹介します。
私大対策向けの政治・経済問題集
『新政経問題集』東進ブックス
『政治・経済標準問題精講』旺文社
共通テスト対策向けの政治・経済問題集
『共通テスト総合問題集』河合出版
『共通テスト対策問題集 マーク式実践問題編』駿台文庫
政治・経済問題集の使い方
進め方としては、4~6月に1周、夏休み中に1周、さらに9~10月に1周といった形で、最低でも3周はしましょう。
ポイントは、間違えたものをインプット用教材に記録することです。
線を引いたりマーカーをして記録することで、インプット用教材の中でどこが覚えられていないのかが明確になり、記録した部分を重点的に潰すことで苦手分野を克服できます。
11月以降は、問題集をさらに1周するとともに、模擬試験の問題の解き直しと過去問演習を始めます。
過去問演習の具体的な方法については時期がきたら追記します。
時事問題対策
最後に時事問題対策についてです。これはインプットに含まれると考えてください。
時事問題対策の教材としては『ニュース検定公式テキスト』(毎日新聞社)がおすすめです。
難関私大を目指すなら発展編、中堅私大・共通テストなら基礎編がよいでしょう。
直前期には『入試用重大ニュース時事問題に強くなる本』(学研)もおすすめです。
進め方としては、10月までは空いた時間に読み進めていきます。
何日かに1度、1テーマを素読するだけで構いません。
10月までに2、3周読んでいれば理想です。
11月以降、自分の知らない部分だけをピンポイントに暗記していきます。
以上、勉強法のアウトラインを大まかに示しました。
インプットとアウトプットについて詳しく解説した、こちらの記事も参考にしてみてください。
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