世界史の重要年代を効果的に覚えるための3つのステップ

こんにちは。世界史講師の鈴木悠介です。
今回のテーマは年代(年号)の暗記についてです。

世界史を勉強するとき、年代は覚えるに越したことはない

年代については非常に多くの受験生から相談を受けます。

まず、世界史を勉強するときに年代を覚えるべきなのかという議論がありますが、結論から言えば一つでも多く覚えておくに越したことはないと言えるでしょう。

もちろん、一見すると年代に関する知識を必要としているようでも、歴史的出来事の前後関係などから類推して正答に至ることが可能な問題もあります。
ですが、直接年代そのものを問う問題もあれば、グラフの読解に年代知識が必須であったりと、ある程度の年代のストックが要求されることも多いです。

また難しい入試問題になればなるほど、年代知識という「飛び道具」を持っていた方が解答する上で有利という現実があります。

 

世界史の重要年代の覚え方

ではどのようにして年代を覚えていくのが良いのでしょう。

 

世界史学習では「幹の年代」「枝の年代」を分けてみる

理想的なのは通史学習と並行して重要年代を頭に入れていくことですが、その段階では「覚えるべき年代」がはっきりしていないことも多いと思います。

多くの受験生は学校や塾で配布されたプリントやノートに登場する膨大な数の年代を前に呆然としてしまうだけでなく、そもそも通史を初めて習う場合、年代暗記まで行う余裕がないのが普通です。

ですので、通史を最初に学習する段階では、無理に年代を覚えようとすることよりも、各単元のストーリーを把握することを優先してください。

その上でもし余力があれば、一部の年代だけ頭に入れておきましょう。

それは王朝の成立年や時代の転機となる出来事の起きた年といった、大きな枠組みを構成する年代です。
仮にこういった年代を「幹の年代」と呼ぶなら、細かい事件や戦争、条約の締結年などは「枝の年代」です。

あくまで目安ですが、最初はこういった序列をつけてみるだけで、「年代の海」に溺れてしまわなくなります。

 

世界史通史学習が進んだら年代の出題頻度を意識する

さて、ある程度世界史の通史学習が進んだら、もしくは一通り終わったら、「枝の年代」も含めて一気に攻略してしまいましょう。

この段階まで来たら、意識して欲しいのが世界史における年代の重要度(出題頻度)です。
このようなデータは、習っている世界史の先生が提供してくれることもあるかとは思いますが、基本的には市販の「年代暗記本」を使って学習すれば大丈夫です。

基本的にどの年代暗記本も出題頻度や重要度が明示された上で語呂合わせが掲載されています。
中でもオススメなのが、『元祖 世界史の年代暗記法』(旺文社)です。

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時代順に重要年代が配列され、その全てに覚えやすい語呂がついています。
また「同年代」や「関連」といった形で、見出しの年代と付随する周辺の年代知識をも縦横無尽にマスターしていくことができます。
そして右ページの「ポイント整理」も実に秀逸です。その年代と関連するテーマが簡潔にまとめられており、各ページの情報密度は極めて高いといえます。

 

実際の入試問題で年代知識の活用法を習得する

こういった年代本を使っていけば、短期間で年代に関する知識をかなり万全なものとすることができるはずです。

その上で、ぜひ実際の入試問題を解き、世界史の年代知識の実戦的な運用法を習得するようにしてください。

たとえば、『世界史Bのグラフと資料の読み方が1冊でしっかりわかる本』(かんき出版)はオススメです。

「豊富なグラフ問題や資料問題を年代を判断根拠として解く」トレーニングが積める一冊です。
また巻末には厳選された重要年代一覧も掲載されているため、併せて参考にすると良いでしょう。

 

おわりに

以上、今回は世界史の年代暗記について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

年代の攻略に際しては、最初はあまり神経質にならないことが大切です。
地図問題の対策を不安視する生徒にも共通しますが、まずは「年代や地図」よりも、大まかなストーリーや用語の意味を理解することが先決です。

そこがしっかりしていれば、年代や地図の本格的学習は後からでも間に合いますので安心してください。

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