どうも、みなさんこんにちは。高橋佳佑です。
今回は過去問に関してお話します。
目次
過去問演習をする2つの意味
過去問演習をすることには2つの意味があります。
それぞれ掘り下げてみてみましょう。
志望大学の出題形式や出題傾向をつかみ、効果的な勉強するため
第一に、志望大学の出題形式や出題傾向をつかみ、効果的な勉強するために過去問演習があります。
まず、試験時間は何分で大問がいくつあるか、穴埋めと記述の比率などをチェックしてみましょう。
過去問の最初の方のページで合格最低点や解答用紙のサイズも調べてみましょう。
これらの情報は公開されていないこともありますが、公開されている入試データに関しては各大学のホームページ等でも閲覧できる場合もあります。
出題形式などは毎年同じであることが多いので、本番の想定がしやすくなります。
頻出分野や数学ⅠAⅡBと数学Ⅲの出題に偏りがあるかもチェックしましょう。
頻出分野は、普段やっている問題集や予備校などのテキストは分野ごとに体系化されていることが多いと思いますので、日頃から意識して勉強しましょう。
本番同様に解くことで実際の試験を体感するため
第二に、本番同様に解くことで実際の試験を体感できます。
そこで時間配分などの課題を見つけましょう。
実際の入試問題は総合問題ですから、試験時間内に様々な分野の問題を解くことになるので、この形式できちんと得点することに慣れましょう。
基礎事項の学習を一通り終えたら過去問演習をする
一通り基礎事項の学習が終わった後に一度、志望大の過去問を見てみましょう。
実際に本番さながら時間を計り解いてみて、現在の実力とどのくらいのギャップがあるのかを把握しましょう。
実際の得点や出来は良くても悪くても構いません。
大切なのは受かるために自分に必要なことの把握です。
基礎知識の穴を見つけたら復習に力を入れる
答え合わせをして、知らない定理や公式、解法が多い人は問題集やテキストの復習に力を入れましょう。
特に頻出分野の理解に時間を費やしてください。
基礎知識がないまま過去問演習に入ると効率が悪くなります。
基礎知識がない場合解答解説を読むのにも時間がかかる、あるいはきちんと読めないです。
まずは基礎知識をつけ、解答解説をきちんと読めるようになりましょう。
秋~冬にかけて基礎知識が定着すると思うので、そこから過去問演習をしてみましょう。
この頃には解答解説を読む力もついているでしょうから、違った見方ができると思います。
入試直前の追い込みで過去問演習をし、その中で弱点が見つかれば問題集等でその分野を補い復習して下さい。
過去問演習をするときの勉強法と注意点
入試は総合点で合否が決まります。
つまり、どの問題で点を取ったかは重要ではありません。
合格点は満点でなく、いわゆる捨て問といわれる問題も存在します。
つまり、難しすぎる問題は完答する必要がないのです。
本番同様に問題を解くとき、まずすべての問題を一通り見て、どの問題が解きやすそうか判断します。
そのあとで、解けそうな問題を解き、点数を確保したうえで難しい問題は部分点狙いで十分です。
過去問演習の具体的な取り組み方
実際の勉強法は
① 本番とできるだけ同じ条件で解く(試験時間、解答用紙など)
② 答え合わせ
③ 弱点の把握や別解の検討
④ 分野別の補強や時間を空けての復習
答え合わせをしながら、現在の知識や考え方の穴を把握しましょう。
志望大学が求めている知識を理解し、もし問題が解けなかった場合は必ず時間を空けて復習しましょう。
解けなかったものの、解答解説を読めばすぐに理解できた問題は要注意
特に、解けなかった問題の中で、解答解説を読めばすぐに理解できた問題に関しては要注意です。
知っていたにも関わらず問題が解けなかったのには理由があるはずです。
是非失点の原因を探り、自分の言葉でコメントを残しておきましょう。
そのことはおそらく自分のウィークポイントでしょうから、問題を解くときに意識しましょう。
記述試験型の過去問の取り組み方
実際の入試が記述試験の場合、自己採点がなかなか難しいと思います。
身近な先生に頼りましょう。
解答と違う解き方をしている場合、解答のやり方でもやってみることをお勧めします。
解法はたくさん知っておいて損はないです。
いろいろな考え方を理解していると、問題の見方が変わります。
また、2015年より前の過去問は現在と指導要領が異なるので、出題内容が違う点にも注意しましょう。
数学Ⅲの頻出事項
微積分がメインとなるのはみなさんご存じでしょう。
計算問題だけでなく論証問題や求積問題まであらゆることが頻出です。
二次曲線では楕円に関する話題が頻出です。
複素数平面は計算系や図形への利用など幅広く問われるようになりました。
入試問題は複合問題、総合問題として出題されるので、数学ⅠAⅡBの知識も必要になります。
自分の持っている知識をフル動員して臨みましょう。
おわりに
記述試験で求められることは、論理力や表現力です。
普段の勉強から答案を作ることを意識してください。
値を求める問題で、正しい答えが出ているのにも関わらず得点が半分以下になるということもあるようです。
日頃の勉強から、計算式だけでなくなぜその式が成り立つのかなど説明を補いながら答案を作成してください。
そして何より、過去問でも問題集やテキストでも、自力で答案が書けるように何度も繰り返し復習してください。
ただ解けるだけではなく、内容をきちんと理解することを心がけましょう。
自己分析と補強を繰り返し、入試本番を迎えてください。
それでは、今回はこの辺で!
理学部数学科を卒業した後、首都圏の塾や予備校で受験数学を指導。
定義を大切にし、定理や公式の原理から問題解決の突破口を見つけ、実際に問題を解くときの考え方を示しながら答案を作成していく授業には定評がある。