夏も始まり、受験に向けた勉強が本格化してきた頃だと思います。
そこで今日は、過去問の扱い方についてお話していきます。
受験生が抱きがちな「いつから過去問やればいいのか?」という悩みを解決する参考にしてください。
目次
過去問のやり方
多くの受験生が夏に基礎学力養成・弱点克服・自身の課題発見などに焦点を当てた学習をこなしていく勉強の期間を経て、
ことになります。
では、夏に過去問をやらなくていいのかというとそうではありません。
夏に英語の過去問をやる目的
夏に過去問をやる目的は
② 出題形式を把握し、それに基づいた対策を2学期にできる
ということです。
これらが夏の間に把握できていると、2学期の勉強の計画が合理的なものになります。
また志望校という最終目標のレベルを知ることで、やみくもに勉強することを避けることができます。
過去問は解けば解くほど力がつくというものではありません。
過去問を解き、難易度・出題傾向を把握しそれに基づく対策をし、実行することで実力がつきます。
夏に英語の過去問を解く際は制限時間にとらわれすぎてはならない
夏に過去問を解く際の注意として、
ということを押さえておいて欲しいと思います。
何分で解き終わったかを記録しておくことは大切ですが、制限時間で打ち切りにする必要はありません。
過去問演習の手順
これらの目的を踏まえて上で、以下の手順で過去問に触れてみると良いと思います。
② すぐに解説を見るのではなく、単語帳・辞書・参考書などを使い、解き直す(色ペンを使う)。
③ 解答・解説を読み、何が足りなかったのかを把握する。
この手順で進めることで、自分の弱点を把握し、それに対する対策を立てることができます。
秋から冬にかけては制限時間内で解くことへの意識を
秋口からは本格的な過去問演習・過去問分析のスタートです。
基本的なイメージは夏の過去問学習と変わりませんが、
を徐々に持つ必要があります。
そこで、スピードと精度を同居させるにはどうすれば良いのかを考えながら対策をしていくことが必要になります。
スピードと精度を両立させるためには参考書と過去問演習の両立が鍵
その際には、夏の過去問演習のときよりも増して、
ことが大切です。
出題意図や採点のポイントなどを公開している大学もありますし、解答例を出している大学もあります。
これらを活用すると対策がより効果的になりす。
過去問から知識を吸収し、アップデートする
また、秋から冬の過去問演習では、[解答・解説を読み、何が足りなかったのかを把握する]だけではなく、
ことが大切です。
ただ解いて終わりにするのではなく、自分の足りないところを把握するとともに、自分の学力を強化することが大切です。
その際には、復習の仕方にこだわりましょう。
●「理解すること」… 英文構造 / 内容理解 / 解答の根拠と着眼点
に分けて、「覚えるべきこと」→「理解すべきこと」の順に復習を。
特に、解答の根拠と着眼点に関して、記述問題を扱う場合は、複数の解答を参照してください。
また具体的な復習の仕方については、「英語の成績向上につながる復習の仕方」という記事のなかで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
おわりに
過去問は、たくさん「量」をやれば成績が上がるという代物ではありません。
過去問演習を有意義に進めていくことに、この記事が少しでも役に立てば、嬉しいです。
首都圏の塾・予備校で英語科講師として活躍。大学院時代の専門は19世紀イギリスの倫理学。好きな思想家はJ.Sミル。読解の精密さを追求する授業は上位生を中心に熱い支持を受けている。