いまや世界一の観光地ともなった、京都。
そして、日本の多くの中高生が修学旅行で訪れる、京都。
長らく「日本」文化の象徴ともされてきた国際都市、京都。
大学受験日本史の世界には「文化史」という分野があるのですが、特に前近代の文化史においては京都や奈良、鎌倉などの「お寺」「仏像」がたくさん登場します。
入試問題でも写真付きで
「この仏像はいつの時代のものでしょう?」
「このお寺の伽藍配置として正しいものはどれですか?」
なんてことを問う問題が出てきます。当然、こうした問題もできるようになっていただかないといけませんので、私も含めて世の中の「日本史のセンセー」たちは仏像の見方、特徴、時代背景なんかをお話しするんです。
で、それが結構オモシロい。
うれしいことに「先生の授業を受けてから京都に行きたかった」なんて言ってもらえることもあるんです。
でも確かにそうだなぁ。ここ数年、私の心のなかではある思いが芽生えてきたのです。
「旅行にも役に立つ、そして受験にも役に立つ<京都>を書きたい」
そもそも、何も知識のない状態で京都のお寺にいっても、それはそれで心に訴えかけてくるものはあるのでしょうけれど、やはり最低限のことは知っていた方が単純に「楽しい」。
いつも教科書で見ていた、ひょっとしたら無理やり覚えさせられていたかもしれない仏像が、建造物が、屏風が、目の前で生き生きしながら視界に飛び込んでくる。
「空也上人像って本当に口から仏像が出てるんだ!」
「この鐘が豊臣家滅亡のきっかけなのか!」
「大政奉還ってここで行われたんだ!」
そんな世界を、修学旅行生たちにも見てもらいたい。
どうか「日本史」を嫌いになる前に、京都の、歴史の、文化のダイナミズムを感じてほしい。
おせっかいかもしれないけれど、夏期講習や冬期講習で文化史の授業をやればやるほどその思いは強くなるばかり。
修学旅行の定番スポットのなかにも、「実はそんな過去が・・・!」とか「そんなヒミツが・・・!」なんてところ、結構たくさんあるんです。
本稿は、「せっかくの修学旅行を楽しみたい方」、「京都初心者の方」、「お寺とか神社とかぶっちゃけよくわかんない方」にむけて、普段は大学受験の「日本史」を担当する佐京が、京都を楽しみ、学ぶためだけに書き下ろしたものです。
ただ京都にいって枕投げしてかえってくるんじゃもったいない(古い?笑)。
どうせなら「修」「学」旅行をしようではありませんか!
もちろん、予備校のセンセーが書くからと言って、そんなかしこまったものではなく、あくまで「現地で楽しむこと」を前提とし、修学旅行がより楽しみに感じられるような内容にしていきますのでご安心下さい(笑)。
京都に関心のある方なら老若男女問わず楽しんでいただけると自負しております!
それでは、おいでやす~
↑取り上げるスポット名とキャッチフレーズ。あえて正式名称ではなく、通称です。
【歴史】…そのスポットに関わる歴史を紹介。有名なお寺にも意外な過去が!?
【みどころ】…そこに行ったらまずは押さえておきたいおススメポイント。
【フカボリ】…もっと詳しく知りたい人のためのコーナー。受験勉強にも役立ちます。
【日本史へのアクセス】…高校日本史で登場する人名や事件名を解説。スポットと関連させて学習しよう。
【基本データ】…交通アクセスや拝観時間などを確認!
★本稿の内容は学びエイドにて動画としても公開中です!
『さきょ散歩~日本の歩き方~』
「佐京由悠の中学生からの京都の歩き方~修学旅行を100倍楽しむために~」
(https://www.manabi-aid.jp/user/prof/2Qi)
こちらもぜひご覧ください!
日本史科予備校講師。学びエイド認定鉄人講師。
首都圏の予備校を中心に出講し、その講義は「するする頭に入ってくる」「勉強しなきゃと意識が変わる」「出てきた土地に興味が湧く」と受験生に高い支持を得ている。
授業のコンセプトは「大学に行くのが楽しみになる授業」。
科目の内容はもちろんのこと、丸暗記のみに頼らない本番での知識の導き方・解き方、現場に足を運んで得た知見などをもとに大学に行っても役に立つ「受験科目」を展開。
受験生におくる言葉は「一生勉強、何のこれしき。」