進級から1か月、新しい学年にもそろそろ慣れたころでしょう。
高3生は最高学年としてさまざまな役割、責任を負わねばならない状況になっているかもしれません。
高1、高2生も新しい環境で自分の役割が決まり、打ち込んでいるのではないでしょうか。
そんな日々の取り組みが、AO入試、推薦入試につながることもあります。
ぜひ自分の役割をしっかり果たして、将来へつなげていきましょう。
さて、AO入試、推薦入試を見据えると、校内活動以外にも重要な要素がいくつかあります。
今回はそのうち、評定平均値についてお伝えします。
高校3年間の成績を表す評定平均値
評定平均値とは何か知っていますか? まずはこの点を確認しましょう。
たとえば10段階評価で8の場合、5段階に変換しますので評定は4ということになります。
この5段階に変換した数値の平均値が評定平均値です。
「AO入試や推薦入試に学校の成績が関係するの? 活動実績などが大事なんじゃないの?」
と思う人もいるでしょう。ところが、これが非常に重要なのです!
募集要項にも評定平均値の基準が書かれている!
実際の大学の募集要項を見てみましょう。
次の(1)から(3)のすべての項目に該当する者。
(1) 以下の①または②のいずれかに該当する者
①2019年3月に日本の高等学校を卒業見込みの者
②文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程または相当する課程を有するものとして認定または指定した在外教育施設の当該課程を2019年3月31日までに修了見込みの者
(2)本学科を第一志望として本学科へ進学を希望する者
(3)以下の①または②のいずれかに該当する者
①高等学校における全体の評定平均値が4.0以上である者
②高等学校における全体の評定平均値が3.8以上、かつ「世界史B」もしくは「日本史B」の評定平均値が4.5以上である者
2.調査書の全体の評定平均値が4.3以上の者。
① 高等学校等で,「物理基礎・物理」,「化学基礎・化学」及び「生物基礎・生物」のうち,「物理基礎・物理」を含む2つを履修している者
② 学習成績概評がA以上の者
③ 合格した場合,入学を確約できる者。※学習成績概評……評定平均値を5段階にランク付けしたもの。A段階は評定平均値5.0~4.3。
見てのとおり、AO入試、推薦入試を実施する大学の多くが、出願資格・要件に評定平均値の基準を設けています。
また、指定校推薦(高校が持っている推薦枠)でも評定平均値が推薦資格になっていることが多いですし、学内での推薦者選抜に評定平均値が用いられることも少なくありません。
つまり、AO入試、推薦入試を目指すからといって学業を怠るわけにはいきません。一般入試を目指す生徒のように受験勉強はしなくてもいいかもしれませんが、その分定期考査の成績が重要になるので、テスト勉強にしっかり取り組まねばならないのです。
日々の学習がAO・推薦入試につながる
授業の予習・復習、定期考査を意識した学習。これらの日々の取り組みがAO入試、推薦入試につながります。
特に非受験学年の人は、AO入試、推薦入試での受験を考えるなら、今から定期考査で結果を出せるようしっかり学習してくださいね。
現代文・小論文・AO推薦入試対策講師。
基本的な読解スキル・解答スキル・論述スキルをいかにして活用するかを授業の主軸に据えている。同時に大学入試頻出の知識・テーマをわかりやすく説明。その方法論と知識は多くの生徒の信頼を得ている。