2025年度共通テスト数学IAから見る、高1・高2生の学習指針

どうも, みなさんこんにちは。高橋佳佑です。
今回は2025年度(令和7年度) 共通テスト数学IAの出題内容から今後の勉強の仕方や意識すべきことを改めて考えてみましょう。
2025年度共通テスト(本試験)の問題はこちらからダウンロードできるので、ぜひ実際に取り組んでみてください。

広告

2025年度共通テストIIBCに関してはこちらを参考にしてください。

2025 年度(令和7年度) 共通テスト数学IAの設問別ポイント

共通テストIAは試験時間が70分で, 第1問~第4問で全問必答問題です。

問題によっては設定の文章が長いので素早く状況を把握しなければなりません。また,70分で6問を解くことになるので頭の切り替えも重要になってきます。

2月6日に平均点の発表があり, 数学IAは53.51点でした。
ちなみに,2024 年の平均点は61.48点でした。

それでは今回の共通テストの内容について見ていきます。

第1問[1] 二次方程式

係数に$a$, $b$の$2$文字を含んでいますが, 文字に具体的な数値が設定されて因数分解を聞くなど誘導が丁寧で解きやすいです。最後の必要条件か十分条件かを考える問題も, 前でやった計算式が利用できるので解きやすいと思います。

第1問[2] 三角比

三角比の定義を使って線分の長さを三角比で表し, 線分や三角比の関係や外接円の半径を問う問題でした。

(2)は, (1)の$R_1$を求める過程でのPをQに変えたときにどういう状況になるかを考えると計算無しで答えが得られます。

(3)で長さが具体的に設定されたので, これまでの関係式から三角比や線分の長さが求められるようになります。この問題も誘導は丁寧でした。

第2問[1] 二次関数

噴水を放物線に見立てて, 条件から放物線の方程式を決定する問題でした。必要な条件を読み取り, 適切に式を設定しながら効率よく計算したいです。文章は長いですが, 誘導は丁寧です。

第2問[2] データの分析

散布図の読み取りは頻出です。散布図内に書かれているの直線$y=10x$の使い方がポイントになります。
四分位範囲から外れ値を決定する問題は新課程ならではの問題なので, これからも出題されるでしょう。また, $2$つの変量$x$と$y$の和の分散についての問いは, 工夫して計算しなければ計算量が増え, 大変になります。

仮説検定の考え方についての問いは試作問題と同様の出題でした。

第3問 図形の性質

空間内の3直線が1点で交わることの証明が出題されましたが, 実際問われているのはある直線がどの2平面との交線かということなので, 与えられた図から判断できます。

そのあと具体的な長さの設定があり, 線分の長さを問う出題でしたが相似や方べきの定理などを使うとヒントが書かれているので誘導に従いましょう。

第4問 確率

あるゲームにおいての確率と期待値に関する出題でした。計算で使う確率が与えられており期待値の表も与えられているため, 必要なことは明確でした。期待値の計算の後, ゲーム内の金額設定が妥当かどうかを判断させるような問題もありました。

総括

以上が2025年の共通テスト数学IAの出題の内容です。
日常の現象や普段見慣れない設定の問題を誘導に従って解かせるというような問題でした。計算量も多くはなく, 時間をかければ解きやすい問題のセットでした。試験時間が70分で, 文章が多いので効率よく解き進める必要があります。

また, 得点に関してですが, 第1問の「カ,キ,ク,ケ,コ,サ」が正解の場合のみ「シ」が採点されるということなので, 勘でマークしても得点できないケースが考えられます。このように, 流れで採点される問いが4問ありました。

今回の共通テストを通して, 今後どのように勉強すべきかを次で考えてみましょう。

広告

これから共通テスト対策として取り組みたい勉強法

さて, 今回の共通テストIAの出題のポイントを整理してみましょう。

共通テスト数学IA出題のポイント
  • 教科書レベルの基本計算と解法の理解
  • 設定の複雑な問題を, 誘導に乗って解く

定義や性質に関する出題があるので教科書の理解は必要不可欠です。

また, 試験時間70分で解答すべき大問数が6問なので要領よく解き進めることが必要になります。

以上を踏まえ, どう勉強するか考えてみましょう。

教科書内容の知識や理解を徹底する

共通テストや一般入試において, そもそも教科書内容の知識や理解は必要になります。

教科書にあるような基本計算はできるようになっていることが大前提で, その上で共通テストのような問題設定の出題形式に慣れる練習をしましょう。見かけ上は初見問題でも問われている内容は基本的なことだったりします。まずは教科書内容の知識や理解を心がけでください。

理解しているがどうかの目安として, 自分以外の誰かに説明できるかどうかを考えてみてください。

普段担当されている先生や参考書等の模範解答の再現を目標にしましょう。

広告

一般的な受験勉強で入試頻出テーマをおさえる

教科書の内容を理解したうえで, 入試頻出テーマである問題は経験しておきたいです。例えば, 基礎問題精講などの問題集を使って演習量を増やしましょう。

問題設定や文章を噛み砕けば入試頻出テーマと同様の問題になります。1冊の問題集を完璧に仕上げましょう。

広告

模試や過去問を通して時間配分や出題形式に対応する

日頃の学習で数学の知識や典型問題の解法の理解した上で, 共通テストの特徴である長めの文章での出題と誘導に乗ることに対応するために模試や過去問を使って形式に慣れましょう。以下の順番を意識してください。

模試活用のポイント
  1. 時間無制限で目標点を取る
  2. 制限時間内に目標点を取る

①時間無制限で目標点を取る

模試の解き直しや過去問を使って, 時間無制限で目標点を取る練習をしましょう。得点できない原因が制限時間でない場合, 何が考えられるでしょうか。

i)内容の理解不足
ii)条件の読み取り
iii)単なる苦手意識

いろいろ考えられますが, まずは丁寧に時間をかけて得点できるようになりましょう。与えられた文章や条件を解釈し, 何を聞かれているか考えてください。

このとき他の問いとのつながりや, 問題の流れを意識して誘導に気付けるとよいです。出題形式に慣れてください。

時間をかけても目標点が取れない場合, 制限時間を設けて演習するのは効果が薄いです。目標点を取れるようにするために, 単元の復習をしましょう。

②制限時間内に目標点を取る

時間無制限で目標点がとれるようになったら, 次はいよいよ制限時間を設けて演習します。他の問いとのつながりや問題の流れなどの出題形式はある程度把握できているでしょうから, 効率よく問題を解くということを目標に模試や過去問を使ってください。

重要な条件や, 立式に必要なこと, 解答方針など書かれているところを手際よく読み取る練習をしましょう。

広告

また, 新課程になり出題内容が変わっている部分があります。

データの分析では「外れ値」, 「仮説検定の考え方」, 確率では「期待値」が新たに範囲に加わっています。

これらは過去問には出てこないので, 模試や実践的な問題集で内容の対策をしてください。それ以外のものに関しては過去問で出題されているので, 時間配分や出題形式の対策をしましょう。

2025年度共通テスト受験生が意識しておきたいポイントまとめ

今回は2025 年度(令和7年度) 共通テスト数学IAの出題内容と今後の勉強の仕方や意識すべきことについてお話ししました。

数学IAは昨年までの内容とはほとんど変わらず, 今後もこのような出題は続いていくでしょう。まずは数学的な基本事項の理解を目指し, 学力がある程度ついてきたら出題形式に慣れましょう。

しっかり時間をかけて日々の学習に励んでください。

それでは, 今回はこの辺で!

広告

※本記事はプロモーションを含む場合があります。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事