直前期におさえておきたい数学IA共通テスト対策のポイント

こんにちは。数学講師の大塚志喜です。

共通テストまであと少し,みなさん緊張してきているのではないでしょうか。直前期だからこそ,効率的に勉強していきたいところですよね。

今回の記事では、直前期の数学IA 共通テスト対策のポイントについてお話ししていこうと思います。しっかりと対策して万全の状態で本番を迎えましょう!

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共通テストで要求される4つの能力

共通テストで要求されている能力は大きく分けて4 つあるのではないかと思います。

共通テストで要求されている能力
  1. 純粋な数学的な能力
  2. 長めの文章を読んで,状況をしっかりと把握する能力
  3. それらの二つを結びつけて最終的な答えに辿り着く能力
  4. 制限時間内に必要な得点を取り切るスピード

一つは純粋な数学的な能力。二つ目は,長めの文章を読んで,状況をしっかりと把握する能力。そして三つ目は,それらの二つを結びつけて最終的な答えに辿り着く能力。最後に,制限時間内に必要な得点を取り切るスピードです。

それぞれ鍛え方は当然変わってきます。細かく見ていきましょう。

二次試験の対策を通して純粋な数学的な能力を鍛える

まずは純粋な数学力です。

これは共通テストに特化して勉強するのではなく,二次試験の対策を頑張りましょう。それがそのまま共通テストの対策になります。ただ,理系で数学IIIを使う人は,すこし数学IIIのボリュームを落として数学IAIIB を多めにした方がいいかもしれませんね。

共通テストで問われる数学的能力は,二次試験で問われる能力よりも高くない場合が多いです。
少し難し目のレベルで練習を積んでいけば,本番は解きやすい問題が多くなる可能性が高いですよ。

長めの文章対策と情報処理対策として「見たことのない問題」にたくさん挑戦する

次に,長めの文章対策についてです。これに関しては,復習を一生懸命やっていては意味がありません。
長めの文章対策のポイントはとにかく「見たことのない問題」にたくさん挑戦することです。

この時期に純粋に文章を読むスピードを上げていくのはとても難しいです。場数を踏むのが一番かと思います。スピードも大切ですが,ここではやはり正確性を意識しましょう。

問題の情報を見落とすことなく全体の情報を読み取っていく訓練がとても大切です。

どの情報がどのあたりに書いてあるのかをメモする練習にも取り組む

ただ読み進めていくだけでなく,「どの情報がどのあたりに書いてあるのか」を計算欄にメモして自分がパッと確認しやすいようにまとめる練習も大切です。

欲しい情報を手に入れるために何度も何度も長い文章に目を通して情報を拾うよりも,あらかじめ抜き出したり,この情報はここにあるなど番号をつけてまとめておいたりなどしておくとかなり時間の短縮にもつながります。

【解き方】まずは文章全体と問題文を読み,何が必要なのか読み取る

何の前情報もなく文章を読んでも当然必要な情報がなんなのかはわかりません。
まずは文章全体と問題文を読み,問題文から何が必要なのか読み取っておきます。

その情報を元にもう一度問題文を読んでいくか,もしくは1回目に読んだときに文章の内容をある程度覚えておき,問題文に目を通して必要な情報がどのへんにあったかを抜き出して使っていくことになるでしょう。

このことを意識して初見の問題をどんどん解いていってください。意識的に問題を解いていくだけでもずいぶん定着度が変わってきますよ。

スピードを意識するのは一番最後にする

最後にスピードについてです。

おそらくほとんどの受験生のみなさんは「時間が足りない」と悩んでいると思います。しかし,時間短縮を考えるのは一番最後でなければなりません。

みなさんが試験場で出会う問題は,当然ですが「見たことのない問題」です。なので,「その問題」を速く解く方法よりも,その問題で,なぜ自分は時間がかかってしまったのか,時間をかけないためには何に注意して問題文を読んだり解いたりすれば良かったのかを復習でしっかりと検討します。

その検討は,どんな問題に対しても共通して注意しなければならないことを毎回はっきりさせてくれると思います。それをしっかりと積み上げていき,本番までブラッシュアップしていってもらえればと思います。

繰り返しますが,「今目の前にある問題を速く解けるようになる」ではなく,「今目の前にある問題の演習を通して,何に気をつけたら良かったかを教訓とする」というスタンスでしっかりと勉強していきましょう。

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勉強は共通テストのためだけではない

最後に,共通テストのためだけの勉強を始めるのはやめましょう。

共通テストで入試が終わる人はそれでも構わないのですが,共通テストが終わったら各大学の二次試験が待っています。共通テストである程度点数が取れたとしても,二次試験で逆転されてしまっては元も子もありません。

目先の試験ばかりに集中してしまい,最大の目的である「大学合格」を手放してしまうのは何よりも避けたいですよね。共通テストの後のこともしっかりと考えた勉強をしていきましょう。

おわりに

今回の記事はいかがだったでしょうか。

共通テストは,特に国公立大学受験生にとって最初の,それも大きな壁です。だからこそ対策をしっかりしなければならないと思うのもわかります。共通テストに特化した勉強をしたくなるのもわかります。

しかし,急がば回れとはまさにこのことを言っているのではないかと言うくらい,そんな勉強の仕方をしているとなかなか初見の問題の解答に役に立つ確率が低いです。

大切なのは,「どんな問題が来ても大丈夫」と言う状態にどれだけ近づけられるかです。ただ闇雲に問題を解きまくるのではなく,どんな能力を鍛えたい訓練なのかを従文の中で明確にして学習を続けていってください!

それではまた次の記事でお会いしましょう

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