こんにちは、安田です。
いよいよ入試直前の追い込み期ですね。この時期に悩むことは、共通テストと二次試験・私立大学の入試対策とのバランスでしょう。問題の形式や時間設定が異なるだけに、それぞれにフィットした直前対策が必要です。そのあたりのバランスの取り方や、直前期に特に気をつけておきたいポイントをお伝えします。
目次
まずは自分の得点期待値を知り、自分が「漢文で取りたい点数」を決める
共通テストの45点満点でどれくらい取れそうか。
センター試験時代の過去問や、直近の模試、実戦問題集などの結果を見て、おおよそ得点できる期待値を出します。
国公立大学の二次試験や私立大学の問題も、ここまでに取り組んだ過去問から、おおまかに正答率を算出します。
得点期待値や他科目とのバランス、配点を見て漢文の目標点数を定める
その上で、現代文や古文、他の科目との得点のバランスを見て、さらに各大学の配点も考慮して(国公立大学は共通テストと二次試験の比率や、国語が圧縮されるかどうかなども合わせてみて)、自分が「漢文で取りたい点数」を決めます。
ここまでやると、「共通テストで欲しい点数に対して、今の自分の得点力はどうか」が分かります。
Q.欲しい点数に対して自分の得点期待値がどうか。
- それ以上の点数が安定して取れている
- その点数が取れることもあれば下回ることもある(不安定)
- その点数に達していない
といった具合に、自分の現段階の位置をつかみましょう。
共通テストで欲しい点数が安定して取れている場合は二次・私大メイン
共通テスト型の問題で必要な点数が安定して取れる水準に達しているのであれば、共通テストに向けての学習は現代文・古文と合わせ、過去問や実戦問題集を用いて週1セットほどの共通テスト用演習をやっていけばいいでしょう。
大丈夫、と思ってずっと放っておくのは危ないので、週1程度はセットで取り組むのが大切です。
過去問は必ず他の大問とセットで規定時間通りに取り組む
あとは二次試験や私立大学に向けた演習(過去問や難関大用の問題集)を漢文学習のメインに据えて進めていきましょう。ただし、過去問は必ず他の大問とセットで規定時間通りに取り組みましょう。
また、得意・不得意の度合いにもよりますが、多くの場合、現代文や古文に比重が置かれているでしょうから、よほど漢文が苦手でもなければ、そちらを優先させたほうが最終的な点数はまとまります。
共通テストが不安定な場合は共通テストに寄せた学習を
しっかりと二次試験への挑戦権が得られる程度には確実に共通テストの点数が欲しいところです。センター試験時代の過去問や、共通テスト用の問題集を用いて、少し共通テストに寄せて学習を進めましょう。
共通テストの問題で点数が不安定な場合、基本的な句形や語彙の知識が不足しているか、時間の使い方や選択問題の解き方に習熟できていないというテクニカルな部分が不足しているか、どちらかであるケースが多いです。
知識不足は共通テストに向けた学習の中で補う
知識不足は共通テストに向けた学習で補うことが可能です。二次試験や私立大学の入試に向けても大切な下地になりますから、多めに共通テスト対策の学習に時間を割り振ってしまってかまいません。
二次試験や私立大学の対策とは半々くらいで割り振るのをおすすめします。
共通テストで欲しい点数に達していない場合は「基礎固め」を
基本的には共通テストに向けた学習を中心に時間を割り振ります。設問を解く技術がどうというよりも、文章をしっかり読めていない(内容が把握できていない)段階ではないかと思います。
まず読んで内容を把握できるようにするのが肝要で、闇雲に過去問に取り組むのではなく、共通テストに向けた基礎レベルの教材を1冊仕上げて、「全部分かる!」という状態まで自分を持っていくことが優先です。
共通テストに向けて「漢詩」をチェックする
確実に出題されるとは限りませんが、漢詩はチェックしておくべきです。詩の形式、押韻のルール、対句などの技法は確実に覚えておきましょう。
大きく変わる共通テスト対策として時間の使い方の練習に取り組む
また、漢文だけでなく、国語は5問構成で90分となる予定です。昨年度までと形式も時間も変わっています。
漢文にかけられる時間は想像以上に短いはずです。当日慌てないよう、5つの大問のバランスを考えて解く練習をしておくといいでしょう。
共通テスト後の追い込みは過去問をベースに
ベースを私立の一般入試や二次試験の過去問に置きつつ、引っかかる部分を参考書や問題集に戻りながら進めましょう。
一部の大学を除いて、本文の口語訳が掲載されていない、解説が足りないといった問題も学習中に生じるかもしれません。聞くべきことを明確にした上で、学校の先生に質問して解決していくのも大切です。
おわりに
直前の追い込みはどうしても気が急いてしまいます。
焦って雑な取り組みをしてしまうと、せっかくの追い込みも消化不良になって結果に繋がりませんから、文章に相対する際は「丁寧に」を心がけてください。十分に読めていて解けていれば確認はサッと済ませ、うまく読めなかった・解けなかったという場合は時間をかけてしっかり分かるまで復習しましょう。
皆さんの健闘を祈ります。