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集合を使って命題の真偽について考える

では集合を使って、前回の記事の命題の真偽について考えてみましょう。

【復習】命題の真偽

少し復習をします。

$\rm{P}$、$\rm{Q}$ を条件とします。
条件$\rm{P}$が成り立てば、どんなことがあっても条件$\rm{Q}$も成り立つとき、「命題$\rm{P}$ならば$\rm{Q}$は真である」というのでした。

集合の考え方を用いて命題の真偽を判定する

ここで、集合$A$と$B$を次のように定義してみます。

$A =\{x | x$は条件$\rm{P}$を満たす$\}$
$B = \{x | x$は条件$\rm{Q}$を満たす$\}$

$\rm{P}$ならば$\rm{Q}$が真であることを、この$A$と$B$を用いて表現することができます。$A$は条件$\rm{P}$を満たすもの全体の集合ですから、$x$が条件$\rm{P}$を満たすことを$x \in A$と書くことができるわけです。$\rm{P}$ならば$\rm{Q}$という命題は、

$x \in A$ならば$x \in B$

と書き換えることができます。これさっき見ましたよね。そうです。これは$A \subset B$となることです。

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集合の包含関係を調べることで命題の真偽を判定できる

つまり、集合の包含関係を調べることで、命題の真偽を判定することができるのです。
集合はベン図を用いて視覚的に見ることができますから、命題の真偽を視覚的に判定できるようになり、とても便利です。

それだけではなく、「かつ」は共通部分、「または」は和集合、「否定」は補集合を考えることと同じになりますから、命題の真偽の話はすべて集合の話に置き換えることができることがわかります。

条件を字面だけで考えるのではなく、集合の話で考えることにより考察しやすくなる場面はたくさんありますので、ぜひ活用してみてください。

おわりに

今回の記事はいかがだったでしょうか。

集合の考え方は非常に抽象的で、イメージを掴むのが大変な分野です。
しかし、頭の中で図のイメージなどがしっかりと理解できていれば、数学全分野においてこれほど頼もしい知識はなかなかないのではないかという分野です。

しっかりと練習問題を解くだけでなく、他の分野でも思い切ってどんどん使っていくことが大切です。ガンガン使っていきましょう。

それではまた次の記事でお会いしましょう。頑張ってくださいね。

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※本記事はプロモーションを含む場合があります。

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