こんにちは、安田です。
「漢文は1ヶ月で間に合う」と聞いたことはありませんか?
漢文は受験本番での点数配分や、科目全体で覚えるべき分量が少ない印象を持っているがゆえにそう思う人もいるかもしれません。
今回は、「1ヶ月で間に合わせる」ために必要なことをお伝えできればと思います。
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目次
漢文は短期間で「間に合わせられる」か
まず、「受験で漢文が必要だ」という人は大学入学共通テストで必要という場合がほとんどでしょうから、その前提で考えてみましょう。
私立一般や国公立2次試験でも必要だという人は、4割増しくらいの感覚で考えてみてもらえればOKです。
漢文に時間を回せない受験生は多い
共通テストは勉強すべき科目が多いため、バランスを取りながらすべての教科を十分に勉強するのは難しいのが現実です。
特に、国公立大学を受験する予定の人は2次試験の科目が勉強の中心になるので、共通テストの勉強ばかりするわけにはいきません。
そうなると、どうしても共通テストで配点の低い漢文に時間を回せないという人は多いでしょう。
理系の受験生は国語に手が回らないのはもちろんのこと、文系であっても2次試験や私立の一般入試で漢文をガッツリやらなければいけない、という人はあまり多くありません。
必然的に、国語の勉強をするのであれば現代文や古文が優先されると思います。
そうなると、漢文についてはできる限り短期間で受験に間に合わせたいのですが、それは可能でしょうか。
入試で結果を出すために必要な漢文の学習事項4つ
受験で結果を出すために、漢文では何を学習するかを整理していくと、大まかには以下のようになります。
- 漢字・語彙を身につける(大学受験の標準的なレベル)
- 文構造と訓読ルール、返読文字・再読文字を覚える
- 基本的な句形を覚える(15種類ほど)
- 実践問題で演習を積む
(上記4点のうち、③と④は並行して進めていきます)
漢文も1ヶ月でどうにかなる科目ではない
それぞれの段階において、2~3問解いて完璧、ということはないでしょう。
解いては忘れ、解いては忘れ、何度も取り組むうちに記憶が定着して文章が読めるようになってくるというのは他の科目と同じです。
問題集ベースで考えても、「2~3冊+過去問」くらいは必要になる人が多いでしょう。
そうなると、主となる科目の学習と並行して勉強しなければならないわけですから、短期間でどうにかなる分量ではありません。
ましてや1ヶ月では、ほとんどの人にとっては相当厳しいはずです。
短期間の勉強で間に合わせるためには長期間の準備をしよう
漢文を「ほぼゼロから1ヶ月で間に合わせる」というのはあまりに現実的ではありません。
どうしても、ある程度は腰を据えてじっくり取り組む必要のある科目です。
ただ、それでもやはり漢文については、高校3年間通しても、長時間勉強に回せる科目でもないのが現実です。
実際、私も英語や数学を優先させますし、国語であっても必須度の高い現代文や古文を優先させています。
「あとは直前に過去問演習していけばOK」という段階まで下地を作る
そうなると、いかに日々の中で効率的に、時間をあまりかけずに力をつけるか、が大切になります。
本格的な受験勉強に入る前に、「あとは直前に過去問演習していけばOK」という段階まで下地を自分の中に作っておくことが大切です。
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「学校の授業・教科書」をフル活用する
そのための手段として手っ取り早いのは、「学校の授業・教科書」をフル活用することです。
逆説的ですが、短期間で間に合わせるためには長期的な準備が欠かせない、というわけです。
定期考査に向けた勉強の際に、句形のドリルや問題集などを活用して取り組めれば、特別な対策をせずとも一気に過去問演習に突入できるだけの底力をつけることは十分に可能です。
受験直前は過去問演習で仕上げる
高校3年生で受験が近づいてくると、過去問演習→弱点補強、の繰り返しになってきます。
特に、センター試験時代から大幅な変更のない大学入学共通テストの漢文は、過去問演習の効果が非常に高いです。
ここまでの2年半ほどで地道に「その場でやるべきことをきっちりやる」ことができていれば、過去問演習にいきなり入ることも可能です。
この仕上げ段階で受験本番までに間に合わせることができればベストですね。
市販の過去問題集よりも古い年度の問題は学校にはあると思いますし、ない場合は国語の先生に相談してみてください。
おわりに
漢文を1ヶ月で間に合わせるためには、逆説的ですが地道な訓練を日々積んでおく必要があります。
「何もないところからの1ヶ月」ではなく、「仕上げるだけの1ヶ月」であれば十分に間に合わせることができます。
早いうちから学校の授業や定期考査を活用する意識を高く持って、日々を大切にしていきましょう。