首都圏の予備校・塾で数学・地学を担当。
大学での専門は固体地球科学・信号処理。今後の人生で役に立つ地学(地球科学)がモットー。「覚えること」と「理解すること」を明確に区別し、単なる暗記に留まらない指導を心がけている。
第2問A 問2について
センター試験を受験した方々は,地学基礎のことは忘れて2次・私大に向けて全力で学習してください。
さて,遅くなりましたが,
第2問A問2について考えていきたいと思います。
問題はこちらから。
リード文と設問は,
◆観察結果:未固結堆積物の大部分で[ ア ]が観察できた。……
◆考察:観察結果に基づくと,[ イ ]が推論できる。
となっており,
問2[ ア ]・[ イ ]に入れる語句として最も適当なものを,それぞれ次ページの①~④のうちから一つずつ選べ。
② 泥と砂の中に礫が分散して分布していること
③ 礫,砂,泥の順に堆積したこと
④ 泥,砂,礫が層状に分布していること
となっています。
①と③,②と④が明らかにグループになることがわかりますね。
これは大学入試共通テストが要求しようと考えている内容を反映しているかと思います。
大学入学共通テストの要求ーー「観察結果」と「考察」
「観察結果」と「考察」は明確に違う概念ですよね。
「見てわかる事柄」と「考えられる事柄」です。
これが当たり前のことだとわかっているのならば何ら問題ありません。
では次の文を考えてみてください。
サンプルとして書いた文章ですので,
細かい表現は気にしないでください…
さて,この文章ですが,順序が逆ですよね。
となるはずです。
もちろん,不整合の関係にあれば,年代は異なるのは事実です。しかし,「観測事実」によって
「不整合であることが推定」されるはずなのです。
普段あまり意識していないかもしれませんが,
このような内容が問われたという事実をしっかりと受け止めて頂けたらと思います。
今後は地学基礎だけでなく,
地学についてもコメントを入れていきたいと思います。
それではまた(´・ω・`)