[連載小説]像に溺れる #91 教祖の子――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—2】 ――本当のこと、知りたい? コーウが引き取られていった日の夜、カイドリからメッセージが送られてきた。 それはカイドリがはじめて私に向けた、意味のある言葉だった。... 2022年6月18日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #90 光の螺旋――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—2】 「おぉ、いい子、いい子。こんなにかわいいのに……あの女」 途端に変わったトーンに、今度は私の体がこわばる。 「あの女、タカユキの稼いだお金を変な宗教に遣いこんで... 2022年6月11日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #89 引渡――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—2】 見知らぬ人間に囲まれた環境に、コーウはあまり不安な表情を見せなかった。 親を求めて泣き叫ぶものかと思っていたが、はじめからそうだったみたいに、コーウはすんなりこ... 2022年6月4日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #88 光有――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—2】 もう何十分も、車内には子どもの泣き声が響き続けている。 隣から鼓膜をビリビリ突き刺してくる声を、けれども私は現実のものと思いたくなくて、未だにそっちを見ることが... 2022年5月28日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #87 解放区――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—2】 その日は朝から、ヨネザワの機嫌が悪かった。 新聞を掴む手はいつもの三割増しで力が入っているように見え、コメカミには邪悪な寄生虫めいた血管が浮かび、今にも破壊衝動... 2022年5月21日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #86 罪悪感――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—2】 次の日の朝、私は仕事に出向かず、家でマツシマと待機しているように言われた。 たぶん前日に、私が運んだものの中身を覗き見たことがバレたのだろう。 ヨネザワとカイド... 2022年5月14日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #85 グローブボックス――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—2】 移動中、私はずっとスマホで火事のニュースについて調べていた。 現場状況についての続報はなかったが、どこからの噂か、彼女が新興宗教にのめり込んでいたという話が出回... 2022年5月7日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #84 不穏な予兆――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—2】 「ルールとか常識とか、そういうものに疲れたか? 家族は信じられないか? 他人が押しつけてくるキマリゴトを、ぶっ壊したくならないか? 俺たちは、そういうものの『外... 2022年4月30日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #83 二種類の進化――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—2】 「ルールはひとつだ。過去の話はしないこと」 私をここに連れてきた日、ヨネザワは骨張った人差し指を立ててそう言った。 それは私にとっても都合のいいルールだった。 ... 2022年4月23日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #82 血族――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—2】 過程はどうあれ、ヨネザワの仕事のゴールはいつも、何かをどこかに置くことだった。 指輪のケースをパチンコ屋のトイレに置いたり、デパートの紙袋を野球場の座席の下に置... 2022年4月16日 鹿間 羊市