日本近現代文学作品詳説 [第4章]反西欧としての文明論と文学論——日本近現代文学作品詳説 反近代の系譜1 「反近代」という文学史的なタームについて「三好行雄」が述べている。 「反近代」ということばは、かならずしも普遍的な市民権をえているわけではない、... 2020年6月23日 沖田 晴彦
日本近現代文学作品詳説 [第3章]漱石の文学論――日本近現代文学作品詳説 【ポイント】漱石において止揚された「想実論」 漱石の『文学論』で結実をみる「想実論」の系譜 2章末でも述べたとおり、「想実論」の系譜は、「夏目漱石」によって一つ... 2020年6月22日 沖田 晴彦
日本近現代文学作品詳説 [第2章]写実主義と文学論――日本近現代文学作品詳説 逍遥四迷と鷗外との「想実論」の相違 いわゆる写実主義を主義として定着させたのは坪内逍遥である。彼は『小説神髄』(明治一八~一九年)において、進化論的視点からジャ... 2020年5月7日 沖田 晴彦
日本近現代文学作品詳説 [第1章]日本近代文学黎明期の時代背景――日本近現代文学作品詳説 戯作文学の衰退と啓蒙思想の功罪 明治元年(1868年)の明治維新以後。現在にいたる時期を原則的には「近代」と呼ぶ。 確かに、維新による江戸幕藩体制の瓦解が、国家... 2020年4月14日 沖田 晴彦
作品紹介 【法政大学T日程小論文】遠藤周作『海と毒薬』作品解説 昨年度に引き続き、法政大学文学部日本文学科のT日程入試で課題図書として指定されている作品の解説をお届けします。 法政大学文学部日本文学科のT日程入試では、事前に... 2020年1月29日 沖田 晴彦
国語 河野哲也『境界の現象学』設問詳細分析(センター試験 2020) 概観 前年と同様、リード文の誘導「『レジリエンス』という概念を紹介し、その現代的意義を論じたものである」と説明し、この「現代的意義」が最終段落14段落に「レジリ... 2020年1月20日 沖田 晴彦
国語 原民喜「翳」設問詳細分析(センター試験 2020) 概観 今回はリード文がなく、問2、3の傍線部の論理把握で本文全体に通底するテーマの把握をさせる問題作りになっていた。それは、「戦時中というマイナスイメージの環境... 2020年1月20日 沖田 晴彦
作品紹介 語りの構造②――夏目漱石「こころ」 夏目漱石もまた「重層する視点」(三好行雄『作品論の試み』)に富んだ「語り」の作家である。 「語り」とは、「虚構散文中に内在して読者に呼びかける装置の総称」である... 2019年5月9日 沖田 晴彦
作品紹介 語りの構造①――太宰治「トカトントン」 太宰治の『トカトントン』は、『群像』昭和22年1月に発表された。この作品は〈私〉(戦争帰還兵保知ほち)が〈あなた〉(金木町に罹災中の作家)に宛てた書簡形式の告白... 2019年5月9日 沖田 晴彦
作品紹介 [文学解説]野上弥生子作品論 野上弥生子は、二十二歳のときに夏目漱石に紹介されて、処女作『縁』を『ホトトギス』に発表した。その際、夏目漱石が高浜虚子に「明治の才媛が未だ嘗て描き出し得なかった... 2019年2月4日 沖田 晴彦