[連載小説]像に溺れる #49 ボサツ――像に溺れる【ANOTHER STORY―ヤナガワ―】 案内された広間に出ると、体育館くらいのスペースに結構な人が集まっている。 服装はみんな普通で、偉いポジションの人とかではなさそうだ。 むしろ振る舞いに確信がない... 2021年8月21日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #48 優しい世界――像に溺れる【ANOTHER STORY―ヤナガワ―】 停学を食らった。 髪を黒に戻せと言われて、戻さなかったからだ。 ひどく真っ当な因果関係に安心している自分がいる。 朝のホームルームの段階で呼び出され、学校から追... 2021年8月14日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #47 母の味――像に溺れる【ANOTHER STORY―ヤナガワ―】 ひっきりになしに、ピンの弾ける音がフロアに響く。 何かと何かがぶつかる音は心地いい。 誰の玉だろうが、衝突する瞬間は同じ音を立てるから。 物理は平等でいい。 桂... 2021年8月7日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #46 卵とニワトリ――像に溺れる【ANOTHER STORY―ヤナガワ―】 砂の上に美しい着地を決めてみせたので、私の髪はオレンジのまま、2学期が始まった。 なにやら因果がぶっ壊れているけど、事実そうなのだから仕方ない。 よくわからない... 2021年7月31日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #45 舞台装置――像に溺れる【ANOTHER STORY―ヤナガワ―】 案内係に連れられトイレに向かい、便器に吐いたものを流す。 トイレは普通に新しく、洗浄機能がついていた。 水が湧くマークが、やたらシュールに見える。 洗面台で杯を... 2021年7月24日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #44 盃杯――像に溺れる【ANOTHER STORY―ヤナガワ―】 祭壇は四本の柱に囲まれている。 柱の内側の空間は床が一段高くなっていて、照明の当たり方もアホみたいにつよい。 格闘技のリングに、金持ちの葬儀の祭壇をブチ込んだみ... 2021年7月17日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #43 善サイド――像に溺れる【ANOTHER STORY―ヤナガワ―】 暫定パパの車は、酔っ払った桂木の軽とはえらい違いで、巨大な磁石に引っ張られるみたいにまっすぐ走る。 タイヤの音だけかすかに聞こえてくる暗い車内で、無言の暫定パパ... 2021年7月10日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #42 赤色灯――像に溺れる【ANOTHER STORY―ヤナガワ―】 「てか腹減ったべ。どうする? おごるけど」 11時を回っていた。 暗闇でママが祈る姿が浮かぶ。 蛍光色の頭がそこにいるイメージがつかない。 シンプルに帰りたくな... 2021年7月3日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #41 発光――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—】 昼間の汗がベッタリ残ったような夜、バイト先から桂木の軽自動車に乗せられ美容院に向かう。 エアコンから勢いよくヤニとホコリの臭いが飛び出してきて、その割になかなか... 2021年6月26日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #40 十柱戯――像に溺れる【ANOTHER STORY —ヤナガワ—】 塩をかけられ過ぎたナメクジが消滅して、そうはいっても質量は保存されるわけだから宇宙にナメクジ素材が漂いみんながちょっとだけヌメヌメする、2度目の高1はそういう夢... 2021年6月19日 鹿間 羊市