[連載小説]像に溺れる #19 小さな変化――像に溺れる 遠藤はもともと、別の二人の女子とよくつるんでいたはずだ。 白沢柚希と早川香莉奈という、特進クラスにおいては垢抜けた外見をしていて、器用に何でもこなせるタイプであ... 2021年1月23日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #18 コバンザメ――像に溺れる 中間テストが終わってしばらくの間、教室には何やら息苦しい空気が充満し続けていた。 一人ひとりがテストの結果を待っているというだけではなくて、結果によってクラス内... 2021年1月16日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #17 罰による強制――像に溺れる 「法学入門」の内容は示唆に富んでいて、現実をどのような切り口から考えればいいか、確かな視座を与えてくれた。 冒頭では「法とは何か」を説明するため、法を成立させる... 2021年1月9日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #16 仮定法の世界――像に溺れる 家に帰り、買った本を読もうとしたが、それではなんだか古本屋の彼女に執着しているみたいで恰好がつかないように思い、普段通り英文法を勉強することにした。 椅子に座り... 2021年1月2日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #15 内面と世界の間の通路――像に溺れる 自宅の最寄り駅の古本屋で、法律関係の本を探してみることにした。 ぼくは普段、自主的に本を読むことがなかった。 現代文の教科書に載っている文章や、模試などで出会う... 2020年12月26日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #14 抽象と具体の接点――像に溺れる 電車に乗っている間に、ぼくはポジティブな像を一つ作り出そうと思ったのだけれど、ポジティブな人間がよく使う言葉がなかなか思いつかない。 友だち、元気……そうした言... 2020年12月19日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #13 標本としての像――像に溺れる サイコロを5回続けて振った時、3以上の目が2回以上起きる確率について、数学の後藤先生が解説している。 「こんなことやって何になるんだって思ってるでしょう?」 反... 2020年12月12日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #12 脱色と脱臭――像に溺れる 夕飯を食べにリビングに行くと、950円の牛ステーキ弁当が机に置いてあった。 ぼくは椅子に座り、冷たいままの牛肉を口に運ぶ。 電子レンジが嫌いだった。待っている時... 2020年12月5日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #11 作られた像――像に溺れる ふと思い立って、検索欄で「生きる意味」と入力してみる。 死にたいけど死ねない。こんな風になっても、生きる意味を探してしまう。 悠くんとのつながり。それだけが私の... 2020年11月28日 鹿間 羊市
[連載小説]像に溺れる #10 SNSの亡霊――像に溺れる 五時間目開始のチャイムが鳴っても、ぼくはそこを動く気になれなかった。 鼻腔にはまだ、煙たいバニラの粒子が残っている気がする。 オレンジのパーマといい、妖しいバニ... 2020年11月21日 鹿間 羊市