[現代文]現代文読解の第一歩〜「読める」への布石②

おさらい

前回の記事 では,「受験生と筆者/出題者を繋ぐ最も太いパイプは〝文章〟だ」ということを確認しました。

今回は,もう少しだけ歩みを進めてみたいと思います。
先にまとめ。

「読める」ための3つのステップ
① 一文を正確に捉える
② 文と文の関係を捉える
③ まとまり(段落など)の内容を捉える

 

こうやってざっくりとまとめてしまうと,「そんなことはわかっているけれど,これが難しいんじゃないか!」という声が聞こえてきそうですが,そこはもう少しお付き合いください。
ではいきましょう。

正確に捉える努力の必要性

文章を読んでいく上で,そもそも書かれている内容を「正確に」捉えることなんてできるのかという問題について考えなくてはなりません。要は,「筆者の言いたいことなんて,筆者しかわからないのではないか」という話ですね。

その意見もある意味では正しいでしょう。

結局のところは筆者の言いたいことなんて筆者しかわからないかもしれません。それは否定しません。

とはいえ…ですよ。

文章ではなく,面と向かっての話として考えてみましょう。
そうですねぇ,あなたが友人と会話をしているときに,相手と意見が食い違った時のことを考えてみてください。もっとシンプルにしましょう。口喧嘩をしてしまったときだと考えましょう。

そんなときに,自分の主張したことを相手が都合のいいように解釈してきたらどう感じますか? きっと,「言いたかったのはそういうことじゃない!」と思いますよね。
一方で,お互いに相手の言いたいことをしっかりと聞き,理解しようとした上でお互いの意見を言い合うなら,少しずつ解決へと進んでいく(ことが多い)のではないでしょうか。

普段の人間関係でも「相手の言いたいことは相手しかわからない」というのは変わらない。それでもやはり,「相手の言いたいことを理解する」よう努力することで円滑にコミュニケーションを図っているわけです。

そして,これが何より重要なことですが,「言わなければわからない」ことって多いのですよ。思っているだけでは伝わらない。
逆に言えば,「言われたこと,表現されたものを通して相手の意図を理解する」ということを普段の私たちはしているのですね。

文章も同じ。私はやはり「書かれたものを通して筆者の主張,言っている内容や意図を把握する」という意識が重要なのだと考えております。

①一文を正確に捉える

次の文を読み,どんなシチュエーションが浮かびますか?

私の姉は泣きながら必死に逃げる弟を追いかけた。

 

いかがでしょうか。
では,次の二つの文ではどうですか?

①私の姉は,泣きながら必死に逃げる弟を追いかけた。
②私の姉は泣きながら,必死に逃げる弟を追いかけた。

 

①と②では,泣いている人が変わったのではないでしょうか。
(①では弟,②では姉)

同じ言葉を使っていながら,どうしてこの二つの文では表しているシチュエーションが変わったのでしょうか。それは,読点(,)が入ったことによって「修飾語—被修飾語の関係」や「主語—述語の関係」と呼ばれるものが変化したからですよね。つまり,

①では,
「泣きながら(修飾語)」—「逃げる(被修飾語)」・「逃げる〔泣きながら逃げる〕(修飾語/部)」—「弟を(被修飾語)」
〔下図参照〕
②は,「姉は(主語)」—「泣きながら(述語)」

 

の関係になっているからと言えそうです。

「修飾語—被修飾語の関係」や「主語—述語の関係」は,おそらく多くの人が小・中学生時代に学んだであろう「(口語)文法」で扱われた内容です。学んだ当時は「こんなの何の役に…」と思った人も少なくないかもしれませんが,このように「文法的な知識を活用して文構造を捉えていく」というのは,文章を読む上では欠かせない視点なんですよね。

もちろん,他にもいわゆる「語彙力」というのは欠かせませんし,それはそれとしてきちんと身につけていかなければならないものではありますが,まずは文構造の意識をしっかりと持って一文一文を捉えていく。そんなことを意識していきたいものです。

最後に,文章を読む第一歩として優先的に確認しておきたい文法事項を挙げておきます。それぞれの詳細はそのうちに。

① 主語—述語(の関係)
② 修飾語—被修飾語(の関係)
③ 指示語(名詞・連体詞・副詞等)
④ 接続語
⑤ 助詞

 

この「現代文読解の第一歩」シリーズ,次回は「文と文の関係を捉える」ことについて述べたいと思います。

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