展開を読む

前回のこちらにもつながる話ではあるのですが,
現代文の読み方について,
対比の関係を学ぼうと,
論と例の関係を学ぼうと,
結局のところ自分で「気づく」ということができなければ,
なかなか点数には結びつかないわけですよね。

そして,その関係性には文章を読み始めてできるだけ早い段階で気づけるに越したことはありません。

そんなこともあって,
私が担当している授業の中で何度も強調するのは,
展開の予測を少しでもできるようになろうねということ。

もちろん,全ての文・文章に対して
展開の予測が可能だとまでは言いませんし,
過度な先入観を持ってしまうのであれば逆効果ですが,
ある表現を見たときに,
この後何が書かれる可能性があるか予測しながら読んでいくということができるようになると,時間制約のある中で内容を掴むために〝見抜きたい部分〟が浮き彫りになってくるものです。

身近な例で考えてみましょうか。
ある人と一緒にいる場面を想像してください。
そんなとき,目の前にいる相手が

「あっ,通知が来た」

と言った場合,
次にどんな行動をとるでしょうか。

もちろんいろいろなことが起こる可能性はあるにせよ,
通知に気づいている以上,

「開いて確認する」

可能性が高そうですよね。
むしろ「通知が来た」と気づいているのにそのまま放置しているのは不自然というか,少し意外に思えることでしょう。

そしてさらに,
「開いて確認」した場合,

「返信する」
「既読無視」

のどちらかの行動をとるであろうことが想像できます。

これを現代文の読解でも使ってみようじゃないかというのが,
「展開を予測しよう」ということなんですね。

そしてその際のポイントとしては,

・展開はある程度予測可能だと考えられる
・あくまで可能性の提示である

ということではあるのですが,
それでもこうしたことを,
少しだけ現代文の読解に生かしてみましょうと。

たとえば,
「西洋では長い間,自然を人間が支配する対象とみなしてきた」
と書かれていた場合,

「西洋と日本の対比をするかもしれない」
「西洋のこれまで〔=長い間〕と現在を対比するかも」

などということをパッと考えていくことができるようになると
文章の骨組みを見抜く上でものすごく役に立つわけです。

とはいえ簡単にできることではないでしょうし,
先述の通り「展開を予測しなきゃ」と思いすぎた結果として
過度な先入観を持って文章を見ることになっては
それはそれで誤読につながりますからね。
あくまで可能性の提示。
予測が間違っていたら都度修正できる力も同時に養いたい。

最後に,この展開の予測を可能にするのはやはり語彙力。
みなさん,強靭な語彙力つけましょうね。

それに関しては,こちらの記事をご覧ください。
「語彙力増強計画」

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羽場雅希——Masaki HABA

首都圏の予備校・高校・映像授業オンライン予備校に出講。

誰よりも自身が文章と戯れることを楽しみつつ、受講生の誰もが理解でき、かつ汎用性の高い考え方を提供する授業に定評がある。