11月以降に意識すべきこと(受験生)

①インプット(=理解)を終えること

まずは全範囲のインプットを終わらせましょう。

ここでのインプットとは、手持ちの教材に関して、全範囲を一通り理解したことを意味します。

暗記ができているか、問題が解けるかは問いません。
政治・経済は暗記量こそ少ないものの、
理解すべきことが多い科目です。
センター試験の正誤問題はもちろん、
私大も正誤問題に加えて記述の問題で理解が問われてきます。

インプットに不安があれば、
とにかく資料集や用語集を引きます。
そして、引いた内容で理解の助けになりそうな文章は、
自分のインプット教材に書き込んでいきます。
図やグラフならコピーして貼る。
自分の教材を読みやすいように加工していくことが必要です。

ちなみに、別のノートを用意してまとめたりすることはあまりお勧めできません。いちいち持ち歩くのも不便ですし、結局数回だけ目を通しておしまい、なんてことはよくあります。

情報の一元化と言いますが、必要な情報は一つの教材に集中させた方が、目を通す回数も多くなり、記憶にも残ります。

②暗記に取り掛かること

インプットが進んでいる人は、暗記に取り掛かります。

ここでの暗記とは、
タイトルだけを頼りに、その先の話を展開できるようにすることを意味します。

例えば、
政治分野のいちばん最初に「政治と国家」について学習します。
この「政治と国家」というタイトルだけで、
どこまで話を展開できますか?

まず、政治とは社会の中で人々の利害を調整する作用で、
アリストテレスが「人間は政治的動物である」と述べて、
政治が最も典型的に営まれている社会が国家で、
国家は領域と国民と主権という三要素を備えた社会で、
領域は領土と領海と領空で構成されて…等。

暗記をするためには、
まずはインプット用の教材を読み込みます。
コツは、短期間でまわして回数をこなすことです。

暗記というのは、
穴の開いたバケツに水を入れる作業だと思ってください。
水は入れたその時から抜けていきます。
水の量を増やしていくためには、
抜ける以上に入れなければなりません。
つまり、読んだ箇所について早めに戻ること。

はじめのうちは数日以内に戻り、
慣れてきたら段々と間隔をあけていきます。
そして、おおむね2週間以内の間隔を保ちます。
これが忘れないギリギリの間隔です。
逆に言えば、
3週間も4週間も放置したらどんどん忘れていきます。

次に、読み込むだけではなく、
タイトルから先の話を展開する練習をします。
タイトルから先を隠して、頭の中で言ってみましょう。
言えたことが暗記できている内容です。
詰まったら隠していた部分を読んでいきます。
何度やっても言えないものは、
歩いている時間、
食事の時間、
入浴の時間
等でひたすら唱えるとよいです。
根気よく続けましょう。

よく、
何時間やれば暗記できますか?
何回やれば暗記できますか?
といった質問を受けます。

これは個人差があるため一概に言えません。
できるまで続ける。
「できるようになったらその時はじめて何時間か、
 何回かがわかる」と思ってください。
さらに言うと、
暗記ができても忘れないように戻らなければいけないわけで、
入試が終わってはじめて時間や回数がわかると思ってください。

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佐藤俊彦——Toshihiko SATOH

首都圏の塾・予備校に出講。

「自習のための授業」がモットー。
自習に必要な教材、課題を提供し、勉強法も具体的に指示する。
「辛いけど言われたことをやったら成績が上がった」と言われるべく教壇に立つ。