[現代文]近現代文学史の学習で取り組みたい4つのこと

「近現代文学史ってちょくちょく出題されているけれど,出題数はそんなに多くないし,読解問題よりも配点は低いはずだし,あとで勉強すれば良いんじゃ…」
「近現代文学史は気合いで暗記すれば良い」

近現代文学史に対してそんなイメージを抱いている人も多いのではないでしょうか。でも,近現代文学史だってポイントをおさえて学習していけばグッと理解しやすくなるだけでなく,繋がりが見えてくると案外楽しいものなんですよね。もちろん覚えなきゃいけないものは覚えなきゃいけないんですけど。

「結局は覚えれば良いんでしょ?」と思ってもなかなか覚えられない近現代文学史。
苦手意識を持ちがちなこの分野をどうやって攻略していくか,学習イメージをつかんで少しでも早いうちから対策をしていきましょう!

近現代文学史の学習――用語→軸づくり→知識の補充→演習

近現代文学史の学習を進めていくイメージはざっと次の通りです。

近現代文学史の学習ポイント
① 用語をおさえる
② 軸を作る
③ 細かい知識を付け加える
④ 問題演習

それぞれ詳しく見ていきましょう!

近現代文学史の学習①―― 用語をおさえる

意外かもしれませんが,近現代文学史の学習を進める上で欠かせないのがこれです。それぞれの主義主張や作者・作品名を覚えようと焦る前に,用語のイメージをつかんでおきましょう。

例えば…

「○○派」と「○○主義」とは何か。
「プロレタリア文学」の「プロレタリア」とは何か。

こうした用語をきちんと捉えておくことで,つながりやまとまりが見やすくなります。

○○主義――文学に対する特定の思想・立場
○○派 ――主義や主張・流儀・所属雑誌などが同じ人々の集団

プロレタリア――賃金労働者・賃金労働者階級
プロレタリア文学=労働者階級の自覚や要求、思想などに基づいた文学。

こんなイメージで,まずは近現代文学史の学習を進める中でよく出てくる用語のイメージをつかんでおきましょう。

近現代文学史の学習②―― 軸を作る


細かい知識を身につけていく段階の前に,まずは「流れ」を意識した軸を作りましょう。

大きな軸を作った上で,そこに細かい知識を付け足していくイメージです。そのときのポイントは,「文学は社会と密接に関わっている」という意識。つまり、当時の社会や風潮との関係を意識しつつ,流れまとまり対立関係に注目して軸をつくっていきます。

(例)明治初期の文学

たとえば…明治初期の文学史を見てみましょう。

文明開化の風潮の中で,いわば「実用を重視」する西洋の近代思想を輸入しようという流れが生まれます。その中で登場するのが明六社,福沢諭吉などの啓蒙思想(文学)。一方で,庶民の間では江戸時代から続く「戯作」が相変わらず読まれており,その作風を活かして当時の時代を風刺的に面白おかしく描く『西洋道中膝栗毛』『安愚楽鍋』などの「戯作文学」が登場してきます。

つまり,新しいものを取り入れようとする(啓蒙思想)流れがある一方で,以前から親しまれていたものを受け継いで発展していく(戯作文学)もある……というように,「明治初期」という時代の風潮とそれと対立するものとしてとらえることのできる文学の流れがあると理解していくなら,近現代文学史を学んでいく軸が作りやすくなります。

近現代文学史の学習③―― 細かい知識を付け加える

近現代文学史の大きな流れについての軸ができあがってきたら,いよいよ細かい知識を付け加えていきます。

その際に,できれば「この作家はこんな状況にいた,だからこんな作品につながった」など,作家たちについての情報とともに記憶していくと,(一見遠回りに見えても)案外定着が早くなるものです。

(例)夏目漱石の場合

たとえば夏目漱石。
二歳のとき塩原家の養子となった経験が「道草」に影響を与えていることや,「門」の執筆中に患った胃潰瘍の療養のため訪れた修善寺温泉で大量に吐血して生死の間を彷徨った「修善寺の大患」を機に、心境の変化があって後期三部作(「彼岸過迄」「行人」「こころ」)を発表する……など,エピソードとともにとらえていくことができると,文学史というものがぐっと身近なものになっていきます。

エピソードと絡めながら学習していくためにも,文学史の勉強をするときには『国語便覧』を手元に用意しておきたいところです。

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近現代文学史の学習④―― 問題演習

少しずつ知識が入ってきた段階で,問題演習をしていきます。
問題演習をするタイミングについては「全範囲を終えてから…」と考えるのではなく,「明治初期」「自然主義と反自然主義」……など,勉強した範囲を確認していくイメージでOKです。

問題演習を通して,覚えるべきものが覚えられているかどうかの確認をしつつ,いかにして解答を導き出すかという点も確認していきましょう。

終わりに

というわけで,ここまで紹介してきた近現代文学史の大まかな学習方法をまとめると,

近現代文学史の学習ポイント
① 用語を押さえる
→「〜主義」「〜派」など,用語のイメージをきちんとつかむ(下準備)
② 軸を作る
→背景にある社会との関係を意識
③ 細かい知識を付け加える
→さまざまな情報とともに確認
④ 問題演習(勉強した範囲ごとに解いていく)
→「全時代を終えてから」なんて考えない。

ただ闇雲に丸暗記していくのではなく,近現代文学史も「繋がり」を意識した学習を積んでいきたいものです。できるだけ早いうちから少しずつ勉強していくことで,苦手意識を持ちがちな近現代文学史を攻略していきましょう。

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