現代文・小論文・AO推薦入試対策講師。
基本的な読解スキル・解答スキル・論述スキルをいかにして活用するかを授業の主軸に据えている。同時に大学入試頻出の知識・テーマをわかりやすく説明。その方法論と知識は多くの生徒の信頼を得ている。
AO・推薦入試の受験を検討している人に質問です。
すでに受験の準備を始めていますか?
そんな気の早いことを言われても……
と戸惑っているかもしれません。
しかし考えてみてください。AO・推薦入試の入試は一般入試の日程よりも早いですよね。
ですからそのための準備も早く始めなければなりません。
当然受験学年でなくてもすでに準備を始める必要があります。
けっして気の早いことではないのです。
さあ、いまこの瞬間から受験準備を始めましょう。
……と言われても、何をすればいいかわからないのではないでしょうか。
そんなあなたに、今すぐ始める準備をいくつかご紹介します。
大学の求める学生像を知る
AO・推薦入試は「楽して大学に入る入試」ではありません。自分がその大学で学ぶにふさわしい人間であることを証明する入試です。ですから自分を「大学で学ぶにふさわしい人間」に自分で育てていくことが入試対策だということになります。
では「大学で学ぶにふさわしい人間」とはどのような人物でしょうか。
そのヒントは、自分の志望校のHPに書いてあります。志望校の大学の「建学の理念」や「アドミッション・ポリシー」のページをよく読んでください。そこにはその大学がどのような学生を求めているかが書いてあります。まずはそれを読んで、受験の時までに自分がどのような人間になっている必要があるのかを確認しましょう。そしてそういう人間になるべく自分を育てていくわけです。
大学の求める学生像を知る
――慶應義塾大学法学部FIT入試A方式の場合
たとえば慶応義塾大学法学部のFIT入試A方式の出願資格を見てみましょう。
一部を抜粋します。
学業を含めたさまざまな活動に積極的に取り組み、次に例示するような優れた実績をあげた者。
a. 文化・芸術・技芸・運動等の分野において優れた成績や成果を残したことが証明できる者。
b. 学外活動や課外活動において高いリーダーシップを発揮し、そのことが何らかの形で証明できる者。
c. ボランティア活動や地域の社会的活動などを熱心に行い、その実績を示せる者。
d. 国際交流や開発途上国援助などの活動に積極的に取り組み、その実績を示せる者。
e. 入試科目に限られない全般的な学業分野で極めて優秀な成績を収めたことを示せる者。
f. その他の分野で、自己の関心や興味からユニークな実績をあげたことを証明できる者。
ー慶應義塾大学 学部入学案内(http://www.admissions.keio.ac.jp/index.html)より
いかがでしょうか。ここにどんな学生に来てほしいかがはっきりと示されていますね。
学業を含めたさまざまな活動に積極的に取り組み、優れた実績をあげていること。
いくつかの例が挙げられていますが、こういう自分に自分を育てていくわけです。
ね、今すぐ動き始めないといけないということがわかりますよね。
受験生はできることを今すぐ、夏までに(試験日もあるし、一般入試の対策も考えなければなりません)、受験学年でない人も上記のような実績を高3までに作るための行動を始める必要があります。
今挙げたのは慶応義塾大学法学部の話ですが、同じような出願資格が各大学でも設けられています。今すぐ志望大学がどのような出願資格を要求しているのかを確認してください。志望校が決まっていなければなんとなく行きたいと思う大学を複数調べてください。それがAO・推薦入試対策の第一歩です。
ちなみに言っておくと、多くの大学が一定以上の評定平均を出願資格としていますので、学校の勉強をきちんとやってくださいね。
というわけで、AO・推薦入試対策はもう始まっています。どこから手をつけますか?