国公立現代文③ーー換言問題編

こんにちは。

さて、このシリーズもいよいよより具体的な設問解答の方法論について説明していく段になりました。今回は、評論の記述問題において非常に多く出題される「換言問題」についてのお話です。まずは設問の分析から押さえていきましょう。

換言問題の考え方①設問分析

設問から、
換言or理由/条件の有無を確認<前提作業>

A 換言 : 「どういうこと」/「説明しなさい」など
B 理由 : 「なぜ」/「どうして」など
C 条件 :  設問の条件を踏まえて傍線部を分析する。

 

当たり前の話なのですが、問われていることに答えなければ得点になりません。ABももちろんのこと、Cの「条件の有無」については特にしっかりと確認をしていきましょう。

換言問題の考え方②傍線部(条件)分析

換言問題は、「傍線部」(または条件)を言い換えることが求められている設問です。よって、傍線部や条件をしっかりと分析したうえで、その要素、関係性に注意しながら言い換える必要があります(この目標を見失ったまま「なんとなく」作成した解答は散見されます)。

仮に傍線部が「A+B+C」という構成要素であれば、「A‘+B’+C‘」という内容を目指して言い換えていきます。

換言問題の考え方③確認したい要素

そして、傍線部(条件)に以下の要素が含まれている場合は真っ先に確認し、言い換えていきましょう。

① 指示語
② 比喩
③ 特殊表現

それぞれのポイントを確認していきます。

指示語
指している内容を明確にしましょう。もちろん「前」を見ることも大事ですが、指示語の「後」にもヒントがあることも多いです。確認を忘れずに。

 

次に比喩。

比喩
比喩を比喩のまま残してはいけません。
適切に置き換える必要があります。

 

どのように考えるか、
「雪のような肌」という表現を使って考えてみましょう。

⑴ 比喩そのものの意味を考える。
→「雪」の性質 : 「白い」「冷たい」…

⑵文脈から意味を確定させる
・肌の色の話をしている  → 「白い」肌
・肌の温度の話をしている → 「冷たい」肌

比喩の把握については、過去にこんなことを述べています。

特殊表現
文章中で筆者が作った言葉や特別な定義を与えられている言葉(「」がついている言葉など)も言い換える必要があります。本文中から読み取り、置き換えていきましょう。

換言問題の考え方④全要素を換言し、関係性を反映

ここまでに書いたことはもちろんなのですが、その他の部分も換言対象であることを忘れずに。傍線部問題は傍線部を全て換言することが要求されます。よって、傍線部表現をそのまま使わず、完全に言い換えることを意識しましょう。

そして、設問におけるA、B、Cの関係性(主語・述語/因果関係など)もそのまま適用していく必要があります。文章を組み立てる上でしっかりと確認しておきましょう。

換言問題の考え方⑤言葉の選び方に注意する

基本的には「本文中の言葉」を用いて言い換えたほうが良い。しかし、本文中に適切な表現が見つからない場合は適切な言葉を「本文中にない言葉」であっても選択すべきである。(むろん、語彙力が必要であることは言うまでもありません)

番外編――「具体的に説明せよ」

「具体的に説明せよ」という設問条件がある場合、「具体例」を用いて答えることではなく、「わかりやすく説明する」ということであることに注意しましょう。

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