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センター日本史 最後のひと詰め

センター試験まであと3日。最後の追い込みは順調かな?誰しもが日本史の範囲を完璧に終わらせて受験に臨みたいと思うものだけど,現実的に考えてそれは難しいよね。でも,それはみんな同じだよ。そんな状況の中でも最後の1日,最後の1時間,最後の10分まで貪欲に知識を吸収する。勝負事はあきらめたらアウトだ。ここまでやったのだから悔いはない!と思えるぐらいに残された時間にすべてを賭けられるかが重要だよ。

世紀・年代の整理

さて,センター試験は一般的に基本的な問題中心に出題されると言われている。それは間違いないので,基本用語と基本用語に付いてくるキーワードを中心に復習するべきだよね。

でも,最後にもう一つ頑張れるなら,世紀や年代を整理してみよう。もちろん,最優先すべきは政策や出来事をみて,政権担当者や執権,将軍,内閣が言えること。

「日明貿易の再開」をみて室町幕府の6代将軍足利義教と言えなければ正直戦えない。だからこのような知識が入っているのが前提だけど,足利義教が活躍した世紀と言われてピンとくるかな?
しっかり15世紀であると言えていただろうか。

センター試験では世紀や年代を意識した問題が出題されることがあるので,試験前に整理しておきたいよね。例えば過去にはセンター試験でこのような問題が出題されているよ。

7世紀後半の諸政策について述べた文として正しいものを,次のうちから一つ選べ。[2017年日本史B本試験]①飛鳥の地に,西大寺や大官大寺などの大寺院が建立された。
②最初の全国的な戸籍である庚午年籍がつくられた。
③冠位十二階が制定され,豪族が新たな身分秩序のもとに再編された。
④大王の系譜などを採録する『旧辞』の編さんが開始された。

②が正文。
まずは庚午年籍から天智天皇を導くのは最低条件として,
天智天皇がいつ頃活躍したのかを意識しよう。

もちろん,天智天皇が活躍した前後の重要事項から想像するのもありだね。例えば,663年の白村江の戦い。この当時はまだ中大兄皇子であったので天皇にはなっていなかったけど,白村江の敗戦後,中大兄皇子は天智天皇として即位した。と,分かれば663年のチョイ後に登場してくる人物だと言える。もしくは,672年に起きた壬申の乱が天智天皇の死後に起きた皇位継承争いだと分かっていれば,672年のチョイ前に活躍した人物だと言えるよね。

このように知りたい人物の前後の知識がついていれば時期を特定できるけど,歴史上に出て来る主要人物のすべてを時期特定できるだろうか。

例えば,厩戸王,藤原冬嗣,藤原道長,後白河上皇,北条義時,足利義満…さすがにすべてとなると難しいよね。

そこでこのような整理の方法を提案するよ。

世紀の最初と最後を意識しよう

例えば,9世紀であれば,9世紀の最初と最後を意識する。

9世紀初頭に活躍したのは桓武天皇かな。
805年の徳政相論が有名だよね。(藤原緒嗣が蝦夷討伐と平安京造営の停止を提案)

9世紀の最後の方で覚えているはずなのは,
菅原道真の遣唐使の廃止。
「菅原道真が白紙(894年)に戻した遣唐使」のゴロは聞いたことがあるよね。
さすがに大学入試なので,菅原道真は宇多天皇に遣唐使の廃止を建議したという事実は覚えないとダメだよ。

こうやって,世紀の始まりと終わりを意識すると,
桓武天皇と宇多天皇の間に登場してくる人物や出来事はすべて9世紀であると整理できるんだ。

桓武天皇とよく入試で比較される嵯峨天皇。
嵯峨天皇の時代に蔵人頭に就任した藤原冬嗣。
菅原道真が宇多天皇に重用されるのは藤原基経の死後だから,藤原良房・基経も9世紀と言えるよね。また,藤原冬嗣が関わった薬子の変,良房が関わった承和の変や応天門の変,基経が関わった阿衡の紛議もすべて9世紀の出来事だと整理できるよ。

江戸時代まではこの形で世紀を整理してみよう。
明治時代以降は10年毎のイメージが重要になるよ。
1870年代・1880年代のような形で整理してみてね。

まだまだ3日ある!これからだ!!

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高橋芳武——Yoshitake TAKAHASHI
[日本史]

首都圏の予備校・高校に出講。

日本史学習を暗記だけで終わらせない。歴史のつながりはもちろん,時代や人物のイメージを持たせる授業を展開。

11月の学習指針(高2生)

高校2年生の冬は受験生にとって勝負の時期だよね。

受験勉強は3年生から始めて余裕で間に合うものではないよ。
その証拠に高校3年生はおろか,浪人生でさえも時間が足りないと嘆いているんだ。

もちろん,配点が大きく,成績が伸びるまでに時間がかかる英語を優先することに異論は全くないけど,日本史を完全にあと回しというわけにもいかない。受験勉強は他の生徒が本気を出していない時にやるのが,最も効率的だよ。プロサッカー選手の本田圭佑選手も雑誌の記事で「部活の練習が休みの日はチャンスだと思った。他の選手に差をつけられるから」と語っていたのを覚えている。周りより早く受験勉強を始めることが3年生になってからでは出来ない合格への近道なんだ。そこで,今の時点で高校2年生に日本史学習で取り組んでおいてほしいことを2つ紹介しておくよ。

-日本史の時代概観をつかもう-

例えば,奈良時代に起きた長屋王の変という出来事を知っているかな?

藤原四子(武智麻呂・房前・宇合・麻呂)が長屋王を自害に追い込んだ事件で,四子が事件を起こした目的は妹の光明子を皇后に立てることで藤原氏の血を引く阿倍内親王を皇太子にすること。結果,藤原氏の企みは成功し,事件後に阿倍内親王は女性初の皇太子となり,その後即位して孝謙天皇になったんだ。つまり,藤原氏の権力アップのために計画された出来事だったんだね。

もちろん,このような事実を理解することも大切だけど,細部にばかり目を当てすぎると日本史の全体像が掴みづらくなる。このような細かいことは,今後に加えていくとして,まずは時代の大枠をつかむことを意識しよう。

例えば,奈良時代であるならば,天皇と天皇のもとで政権を担当した人物を列挙できるようになろう。

政権担当者を順番に並べると,藤原不比等→長屋王→藤原四子→橘諸兄→藤原仲麻呂(恵美押勝)→道鏡→藤原百川。

並べてみると気がつくと思うけど,奈良時代は藤原氏と藤原氏以外の勢力が交互に政権を担当しているんだ。奈良時代は藤原氏と藤原氏以外の勢力が権力を争った時代なんだね。その事を意識できると,藤原四子が長屋王を自害に追い込んだり,藤原仲麻呂政権の時に橘奈良麻呂が事件を起こしたりしている理由が理解できるよね。

このような大きな流れをざっくりと把握することが,今後の日本史学習で大きな力になるよ。学校や予備校の授業ノートや教科書を用いて,日本史の大枠を書き出してみよう。ポイントは細かい単語にこだわらず,とにかく大きな流れを抜き出すこと。抜き出したら,学校や予備校の先生にみてもらうと良いんじゃないかな。努力している生徒をみて嫌がる先生はいないよ。使えるものはトコトン使っていこう(笑)

-入試傾向を知ろう-

これから本格化する受験勉強。
がむしゃらに勉強するだけでは競争に勝つのは難しいよ。
勝つためにはどうしたら試験に勝てるのかを知らなくちゃね

そこで,次のセンター試験をうまく利用してみよう。

先輩の声としてよく聞くのは,
「センター試験の問題は英語や国語は学校で解かされたけど,日本史は解いていません」という声。

これはとてももったいない。
日本史もぜひ解いてもらいたいんだ。

もちろん,高2生の段階で日本史で高得点を取るのは難しいよ。
でも,確認して欲しいのは,全体の点数じゃない。今の自分の勉強方法が正しいかどうか

おそらく君たちには今,学校で勉強している時代があるでしょ?前回頑張った定期テストの範囲でもいい。センター試験は大問ごとに出題される時代が分かれているから,その時代の大問だけでも解いてみて欲しいんだ。〔大問1は時代を跨またいだテーマ史,大問2は原始・古代史,大問3は中世史,大問4は近世史,大問5は近代史(江戸幕末~明治時代中心),大問6は近現代史(大正時代~昭和戦後史中心)〕

勉強した範囲がちゃんと得点できてればOK,でも問題が解けなかったら勉強の仕方に問題があるわけでしょ?それを早いうちに掴めるのは大きな意味があるよ。受験直前まで頑張って努力したのに,勉強の仕方を間違えてましたでは泣くに泣けないよね。

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高橋芳武——Yoshitake TAKAHASHI
[日本史]

首都圏の予備校・高校に出講。

日本史学習を暗記だけで終わらせない。歴史のつながりはもちろん,時代や人物のイメージを持たせる授業を展開。

11月の学習指針②

ー入試問題演習は意図をもって取り組もうー

自分の弱点を把握したら,その弱点を潰していくのが,効率よく成績を上げるための最大の秘訣だよ。当たり前の話だけど,意外と出来ていない生徒が多い。人は誰しもが苦手な分野より得意な分野をやりたがる生き物だからね。ここは心を鬼にして,苦手な問題に数多くチャレンジしていこう!
そこで一つ提案したいのが,
入試問題演習は毎回意図をもって取り組もうということ。

過去問演習は
【①すべての問題を解く】
【②大問ごとに分けて解く】
【③問題形式ごとに解く】
の3つに分けて考えてみよう。

すべての問題を解く

過去問を解く時に一度にすべての大問を解く意図は二つだよ。

一つは志望大学の傾向を知るため。
これは自分の答えが間違いばかりでもよいから,できるだけ早い時期にやっておこう。どのような形式の問題を大学側が出してくるのかがわからなければ,対策の使用がないからね。(用語を記述させる問題が出題されないのに,漢字を書く練習をするのはナンセンスだよね。)

もう一つは,時間配分を意識するため。
難関国立大はもちろん,私立でも早慶上智大などを中心に試験時間はかなりタイトだよ。GMARCHでも,明治大学の情報コミュニケーション学部のように問題数が異様に多い学部もある。これは事前に解いておかないと気がつけないよね。
また,私立大学でも論述問題が出題される大学は時間配分に注意しよう。論述問題は思った以上に時間がとられるよ。

大問ごとにわけて解く

入試問題の多くは大問ごとに時代が分かれていることが多いよ。(中には時代を跨またいだテーマ史を出題する大学学部もあるけど…)苦手な時代や鍛えたい時代があるなら,その時代を扱っている大問だけを解けばいいんじゃないかな。短い時間で同じ時代の問題に何度も取り組むことで,その時代の知識の抜けや出題のされ方が見えてくるよ。

問題形式ごとに解く

自分に弱い形式があるなら,形式ごとに問題演習にあたるのも一つの手だよ。正誤判定問題を鍛えたいなら,ひたすら正誤判定問題。史料問題を鍛えたいなら,ひたすら史料問題。同じ形式を繰り返した方が,苦手意識を早く克服できるよ。自分の弱点がはっきりしているならこのやり方で攻めてみよう!

ー間違えた問題は1冊のノートにまとめよう・繰り返し解こうー

入試問題演習をしたら,間違えた問題は1冊のノートにまとめておこう。どのような問題をどうして間違えたのか,簡単で良いからポイントを書き出しておく。その時はどの問題か分かるように,大学名や模試名,問題番号などは必ず書いておこうね。よく,一度解いた問題をそのまま放置してしまう生徒がいるけど,それでは演習を取り入れた意味がほとんどなくなってしまう。一番大切なのは,間違えた問題をできるようにすることなんだ。過去問でも模試でも参考書でも間違えた個所には付箋か何かでチェックを入れて,何度も解きなおそう。解きなおしこそ,重要なんだ!

 

ー演習時間は意識して作ろうー

生徒から「日本史の用語のインプットや以前勉強した分野のやり直しが終わらないので演習ができません」という声をよく聞くね。もちろん,ほとんどインプットができていなければ問題は解けないと思うよ。

でも,こう考えているなら考えを改めた方がいい。
「この時代が100%になっていないから,入試問題演習なんてできない」。果たして,その時代が100%になることなんてあるのだろうか…。

断言しよう,残念ながらそれはない!
人間は忘れる生き物だから,どんなに覚えなおしても忘れることは忘れるんだ。もちろん,覚えなおすことは決して悪いことではないけれど,100%になってから演習しようと思っていたら演習に取り組むチャンスは全くなくなっちゃうよ?

だから,こう考えよう。

演習でアウトプットすることが,インプットの確認にもつながる。間違えたところが自分の弱点なんだと。

アウトプットで弱点を探した後にその分野だけインプットしなおせばいいんだ。それでも不安であるならば,1週間に日本史に使える時間をインプットの時間とアウトプットの時間に分けよう。

例えば,1週間に10時間使えるのであれば,6時間はインプット,4時間はアウトプットと指定すればいいと思うよ。

もちろん,君たちの成績状況によって,時間配分は変えていいけど,大切なのはアウトプットの時間も作り出すこと。インプットが終わってから,アウトプットやろうと思ってもきっと手が回らず入試を迎えちゃうよ。毎週日曜日のこの時間はアウトプットに使う!と決めてしまおうね。

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高橋芳武——Yoshitake TAKAHASHI
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日本史学習を暗記だけで終わらせない。歴史のつながりはもちろん,時代や人物のイメージを持たせる授業を展開。

11月の学習指針①(受験生)

入試本番まであと2ヵ月半。いよいよ勝負の時が近づいてきたね。日本史の勉強はどうしても学校・予備校の授業や教科書,一問一答集をベースとしたインプット中心の学習になってしまいがちだけど,これからはどうしたら得点をとれるようになるかということを常に意識しなくちゃいけないよ。そのためには,絶対に入試問題演習が必要なんだ。

-自分の弱点を知ろう-

模試の成績表の判定だけで一喜一憂してないかな?志望大学への到達度を知るためには判定も大事だけど,それ以上にどうしたら良い判定に近づけるのかの分析に必ず取り組もう。自分が苦手な時代はどこなのか,いつもどのような形式の問題で間違えるのか,これらを分析せずに効率良い成績アップは見込めない。おそらく多くの生徒が,「選択問題はできるんだけど,記述問題になるとできない」とか,「用語の穴埋めはできるのだけど,正誤判定問題ができない」ぐらいの感覚は持っているんじゃないかな?でも,出来ればもっと踏み込みたいね。正誤判定問題を例にあげると,問題を解く時に次の視点が考えられるよ。センター試験の問題を題材にして考えてみよう。次の文章が正しいか,誤りかを考えてみてね。

例題【正誤判定】
例1) ヤマト政権の政治連合に参加した豪族について述べた文として正しいものを選べ。
(2018年度 日本史B/本試験)
→豪族は,屯倉とよばれる私有地を領有して,みずからの経済基盤とした。

例2) 攘夷論に関連して述べた文として正しいものを選べ。(2018年度 日本史B/本試験)
→老中阿部正弘は,幕府の独断で日米和親条約を締結した。

例3) 衣装をはじめとする風俗に関連して述べた文として正しいものを選べ。(2018年度 日本史B/本試験)
明治時代には,モボとよばれる男性が繁華街を闊歩した。

出来たかな?答えはすべて誤りだよ。

例1は用語が異なるパターン。
正しくは「屯倉」ではなく,「田荘」だよ。
正誤問題の中では比較的解きやすいタイプだよね。
このタイプの問題をよく間違えるようなら用語のインプットがまだ不十分の可能性があるよね。

例2は内容が異なるパターン。
正しくは,
「幕府の独断」ではなく,「朝廷に報告し,幕臣や諸大名にも意見を求めた」だよ。
このタイプの問題が弱い生徒は,普段から一問一答形式の勉強が中心になってしまっているんじゃないかな?
学校のノートや予備校で使用している教材の単語の前後の言葉の確認や,教科書を用いて内容や背景を理解しよう。授業では決して無駄なことを説明しているわけではないんだよ(笑)
あとはこのタイプの問題こそ,問題演習を数多くこなすことで習得したい。解いてみないと,入試でどのような問われ方をするかはわからないからね。

例3は時期が異なるパターン。
正しくは「明治時代」ではなく,「大正~昭和初期」だよ。
このタイプの正誤問題が苦手な生徒が一番多い気がするな。
用語が言えても,それがいつなのか問われると答えられない。
このタイプの問題でミスが多いようなら,
ざっくりとでよいから時期を整理する必要がある。
前近代(江戸時代まで)は時代ごとの整理と政権担当者ごとの整理,近代以降は年代の整理(1870年代,1880年代など)と内閣ごとの整理をやっておくと良いよ。
文化史も必ず文化名を言えるようになっておこう。
ある程度の用語の時期が頭に入っている生徒は見て確認すれば良いけど,まだチンプンカンプンというならば大事な用語だけ一回書き出してみると良いんじゃないかな。

第二次山県有朋内閣ならば,
「憲政党と提携」
「地租増徴=3.3%」
「選挙法改正=選挙権の資格を直接国税10円以上に引き下げ」
「文官任用令改正」
「治安警察法」
「軍部大臣現役武官制」
「北清事変」とかね。

何もみないで言えるようになるまで練習しよう!

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高橋芳武——Yoshitake TAKAHASHI
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