「国語」カテゴリーアーカイブ

国公立現代文⑤――要約記述の解法

こんにちは。

いよいよ国公立大学の受験まであと数日となりました。私大入試も終わり、手応えがあったり、なかったり‥‥そして良い結果が出ていたり、出ていなかったり‥‥という日々を送っていますかね。

私大入試と国公立大入試の関係はあるようで無いです。今も昔も私大はボロボロだったけれども国公立大は合格した、という人間は相当数存在します。求められる力が異なりますからね。ここに向けて調整してきた皆さん、頑張りましょう。

さて、今回のテーマは要約です。一橋大学や首都大学東京などでも出題されますし、北九州市立大学などで出題される小論文でも必要になります。手順を確認していきましょう。

要約の手順①――通読作業

文章全体を通読しながら、論構造を把握しましょう。

押さえるべき論構造
・抽象と具体
・対比
・繰り返し
・因果関係
・結論

 

抽象と具体

要約の基本は「抽象部分の抽出」です。よってこの作業は必須であると心得ましょう。

対比

対比は対比されている「項目」とその「要素」、さらには「相違点と共通点」の確認を忘れずに。

繰り返し

同じことを言っている部分があれば、「どの段落と同じか」を分かるようにしておきましょう。

因果関係

文章中で因果関係が形成されている箇所も注意しましょう。特に結論についての因果関係が形成されているのであれば読み落としのないように。

結論

要約文で最も欠くべからざる要素は「結論」です。その文章の筆者が何を言いたいかをつかんでいきましょう。

要約の手順②――必要な要素をまとめる作業

これらの作業を踏まえて結論を中心に論をまとめていきます。
その中で、必要な作業は以下の通りです。

押さえるべき論構造
(1)抽象表現をまとめる
(2)重複を避ける
(3)論理展開を確認し再現する

 

(1)抽象表現をまとめる

要約の基本は「抽象部分をまとめること」です。よって、基本的に本文中から抽象箇所を抽出します。
一方で「具体例は完全に排除して良いのか」という疑問も出てくると思います。これはケースバイケースとしか言えないのですが、基本的には抽象をまとめる、という認識で構いません。あまりに具体部分が長く、全体の内容に反映させるべきであれば、具体例をコンパクトにまとめて、内容に反映させましょう。

(2)重複を解消する

要約文で同じことを2度書く必要はありません。通読時に確認した重複箇所のうち、より抽象的な表現を採用しましょう。

(3)論理展開の確認と再現

要約文は一応課題文を縮小再現するので、その論理関係もうまく再現できているか、を確認しましょう。①で確認した対比や、因果関係などを答案に再現しましょう。

最後に――要約問題は結論をおさえる!

要約問題における最大のポイントを挙げるとすれば、「結論ありき」であるということです。具体例をどの程度反映させるか、などは文章ごとに違いが出てくるとも言えますが、結論を反映し、そこに向けて文章を組み上げる、ということはどの要約文でも間違いなく必要なことです。その点を忘れずにまとめるようにしてください。

それでは!
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武川晋也——Shinya TAKEGAWA

首都圏、西日本の予備校に出講する現代文講師。また、某塾では最難関高校入試の対策講座を担当している。

文章の情報構造を客観的に把握しつつ、その意味内容の理解に深く斬り込む授業に定評あり。

ラーメンが好き。阪神タイガースはもっと好き。

国公立現代文④ーー理由説明問題編

こんにちは。

いよいよ国公立大学の入試まで10日を切りましたね。前期試験のセンター得点分の結果も確定し、いよいよ本番に向けた最終調整の時期になりましたね。この時期は私大入試の真っ只中でありタスク過多になりがちですが、国公立大学が第一志望なのであれば、ひと段落したら過去問演習など、必要な対策を行いましょうね。

そして現代文の対策はこのシリーズを再度追いかけることで作業のイメージを固めていただけると幸いです。

 

さて、今回は「理由説明」についての問題です。

理由説明を考える


羽場先生が書かれた上の記事と重複する部分もありますが、私なりに理由記述問題解答のメソッドをお伝えしたいと思います。

単純な理由説明型問題2つのパターン

単純な理由説明型問題には傍線部や設問条件の内容から2つのパターンに分類が可能です。

すなわち、

①「因果の不足」型
②「結果」型

 

の2つ。それぞれ見ていきましょう。

漢文事始め

漢文とは何か

簡単に言えば、中国の昔の文章のことです。日本人の誰もが、古文をすらすら読めるわけではないのと同じで、現在の中国人みんながすらすら読めるわけではありません。

漢文はどうやって勉強するべきか

まずは、学校の授業をきちんと聞きましょう。受験科目の中でも後回しになりやすい科目です。それはある程度仕方のないこと。だからこそ、学校で触れる機会を大切に大切にしてもらいたいんです。

それから、句法についての解説書が学校で配布されている場合が多いでしょうから、授業や教科書などで扱われていた句法については、そちらで確認し、逐一覚えるように努力をしてみましょう。

漢文の語順を知ろう

漢文を書き下し文にし、読みこなしていくためには、日本語との語順の違いを知っておく必要があります。

これも、実は、みなさんの持っている句法の解説書や、教科書で詳しく説明された頁があったりするので、熟読をしてみてください。目次を確認し、「漢文の基本構造」などという題が、最初のほうにありませんか? その部分です。

参考書や教科書によって読み方が違うケースがある

実は、漢文の読み方が本によって違うケースがあって、学ぶみなさんは混乱してしまうことがあるようです。
これは漢字だけの文章を日本語に直す過程で、訓点をつけた人によって差が出てくるために起こることであって、どれが正しいということもありません。みなさんは、学校の授業や教科書を中心にすれば問題はありません。ただ、そういう違いがあるということは知っておきましょう。

最後に 漢文はなぜ国語か

こんな疑問を持った人はいませんか? 私も何度か考えたことがあります。

たとえば、今でも「四面楚歌」や「矛盾」と言った言葉が日本語として使われていますが、その起源は漢文にまでさかのぼることができます。このようなことから、日本文化や日本語の中に漢文の知恵が脈々と受け継がれているのだから、漢文は国語に含まれるのだとか、いろいろな説明があるようです。

実はこのテーマに関わる文章は、現代文の評論文でも入試に出題されたことがあるんです。ですから、上記のような問題意識を持ったあなたは鋭い。もし、よかったら下記の本を読んでみませんか?

漢文脈と近代日本 (角川ソフィア文庫) | 齋藤 希史

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漢文の素養 誰が日本文化をつくったのか? (光文社新書) | 加藤徹

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葛西佑也——Yuya KASAI

大手予備校・高校等に出講。

日本古典文学研究と予備校や高校での古典講義を中心に精力的に活動。日本古典文学、中でも中古・中世、歌論、美術史をはじめ、興味関心は多岐にわたる。講義を通して古典に親しみ、その世界観に魅了される生徒は後を絶たない。

[古文]高3になる前に準備しておきたい3つのこと

四月から受験生になる、現高校2年生を主な対象として、この2月3月の時期にどんなことを意識して古文の勉強に取り組んでおくべきかについて、お話をしたいと思います。

必要な3つのことーー古文文法・古文単語・古文常識
・古文文法
・古文単語
・古文常識

 

この三つの知識をきちんと身につけることができていて、はじめて古文を読むための下地ができると言えます。このうち、文法と単語はなるべく早い段階で主要なものを身につけるに限ります。古文常識はある程度読む練習を重ねながら、文章ごとに関わる古文常識を身につけていくとよいでしょう。

このあたりのことについての詳細は、私の別の記事でも触れていますので、ぜひご参照ください。

・古文学習事始(古文単語について)

古文学習事始

・古文文法学習の第一歩

古文文法学習の第一歩

古文文法の学習・参考書

今日はこのうち、古文文法の学習について、具体的な参考書も挙げながら説明をします。まず、古文文法については、いきなりすべてを覚えていくことは難しいですし、苦痛です。忘れる度に調べ、文章を読みながら何度も確認する習慣をつけましょう。単調な暗記の部分もありますが、やはりきちんと理解をしたうえで覚えたら定着度が違うはず。

初歩の初歩から説明してくれており、苦手な人の独習にお勧めなのが以下の参考書。

『望月光の古文教室 古典文法編』旺文社

ただし、こちらだけでは理解の部分は十分であっても、練習量が足りなくなってしまいます。そこで、以下の問題集を利用して、何度も繰り返し問題を解いて練習をしましょう。

『ステップアップノート30古典文法基礎ドリル』

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ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル 三訂版
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なお、上記の文法練習で満足するのではなく、文章題に取り組みながら、何度も調べ説明を読み返すようにしてください。その際には、学校から配られた文法書がリファレンス用としては非常に優れていますし、時には通読も試みてください。大切なのは実際の用例に触れながら、文法を学ぶことと、何度も調べることです。今のうちにその習慣をつけておきましょう。

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葛西佑也——Yuya KASAI

大手予備校・高校等に出講。

日本古典文学研究と予備校や高校での古典講義を中心に精力的に活動。日本古典文学、中でも中古・中世、歌論、美術史をはじめ、興味関心は多岐にわたる。講義を通して古典に親しみ、その世界観に魅了される生徒は後を絶たない。

[現代文]高3になる前に準備しておきたい3つのこと

センター試験(本試験)から3週間が経ちました。(※2月11日現在)
…ということは,現高2生のみなさんが受験することになるセンター試験(2020年1月18ー19日)まで残り1年を切っているんですよね。はやいですねぇ。

いよいよ迎える本格的な受験生としての1年間を過ごすこととなるにあたり,どのような点に意識を向けていきましょうかね。

新年度までに取り組みたいことは3つ

新年度までに取り組みたいことーー「すでに取り組んでいる」という人も改めて確認したいことーーは3つあります。

・語彙力拡充
・本文読解の基本を確認
・知識の獲得

この3つを意識して勉強しつつ,新年度に向けた基礎を作り上げていきたいところです。

以前,非受験学年の現代文学習について書いたこちらの内容と項目自体はほぼ同じ。

現代文の学習指針①(高1・2生)


もちろん時期によって段階はありますが,現代文の学習ってこれを意識し続けないといけないんですよね。いつでも。

では,それぞれの点について少しずつ掘り下げていきます。

新年度への準備①ーー「頻出語彙」を理解する

強靭な語彙力を持つ受験生とそうでない受験生と,どちらの方が安定した文章読解ができると思いますか?

答えは言うまでもなく,「強靭な語彙力を持つ受験生」です。文章に書かれている内容を理解するためにも,記述解答を書くためにも,やはり言葉というものを知らなくてはなりません。

そのためにも,これから触れる文章の中で出会った言葉をその都度調べながら少しずつ使いこなせる言葉を増やしていくわけですが,この時期にまずはある程度まとめて「頻出語彙」と呼ばれるものと向き合ってみることをお勧めします。

おすすめは,語彙同士の関係性を掴みやすいこちらの参考書。

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くわしいレビューはこちらから。

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国公立現代文 特別編ーー現代文を「読む」

こんにちは。
2月もそろそろ10日に達しようとしております。受験生の皆様は出願する大学、学部が決定し、並行して私立大学の受験が始まっていて…というタイミングでしょうか。

国公立大学の受験に向けて、特に「記述問題の解法という観点から書いているこの連載、今回は趣向を変えてお届けします。

現代文は本来「読めなければ解けない」科目である

現代文は本来、「読めなければ解けない」科目であり、「読めれば(ある程度は)解ける」科目であります。

ここから導き出されること。それは…

「文章を読まないで問題を解くことは避けるべきである」

このことを強く伝えておこうと思います。

しっかりと文章を読み、書き手の言いたいことを掴む練習をしましょう。普段、通っている予備校や塾がある方は信頼できる先生の読解法を定着させるために過去問の文章を読み、私大の文章を読み、準備を進めてください。

ではどうやって読んだら良いのか…という方のために簡単なポイントとお勧めする参考書を挙げていきます。

評論の読解作業ーーマクロ作業編

①抽象と具体
②対比と繰り返し
③論のまとまり

①抽象と具体
・筆者の主張(=抽象)と例(=具体)を識別する
・抽象を中心に読み進める。
・抽象と具体の対応関係を考える。
(具体例がどの抽象部分に対応するかを確認。)

 

②対比と繰り返し
・筆者の(論)を際立たせるために比較を行うのが対比
・対比されている事項の相違点/共通点を確認する。
・抽象/具体や同一内容の繰り返しは散見される。
・繰り返しの内容は重要であると判断する。

 

③論のまとまり
・論の展開の切り替え点を見極める。
・「今の話題は何か」を考える。
*解答根拠を考える範囲を確定させることにも役立つ。

 

評論の読解作業ーーミクロ作業編(重要表現の把握)

本文中の「筆者の主張」が示されている部分はcheckをする。

Ex. 直接的に筆者の主観を示す表現
A.心情
B.評価・強調

A.心情
文章中の意見・感想・心情は断りがなければ筆者の主観。
 a と思う/感じる/考える/気がする。(意見・感想)
 b は面白い/許せない。(心情)

 

B.評価・強調
以下の評価を下しているのは筆者である。
 a は 重要だ/注意すべきだ/必要だ/問題だ<重要系>
 b  は 本質だ/特徴だ/原理だ/前提だ<基礎系>
 c  こそ …だ。<特筆>
 d  は 最も/何よりもまず…<その他>

☆読解作業のゴール地点はあくまでも筆者の主張を把握することです。上記の事項を頭に入れた上で各文章と向きあいましょう!

とはいえ、上記のことは「概論」であって、実際に使わないと意味がありません。以下にいくつかの参考書、問題集を挙げさせていただきます。練習によって「実践」を重ねていきましょう。

おすすめの参考書

『池上の短文から始める現代文読解』

論の構造を把握することが設問の解答につながっていくことを理解できます。各章レベルが3段階に設定されているので着実にレベルアップも可能。

こちらは以前下の記事で紹介されております。

池上の短文からはじめる現代文読解

『現代文基礎読解ドリル』

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現代文読解基礎ドリル (駿台受験シリーズ) [ 池尻俊也 ]
価格:918円(税込、送料無料) (2019/2/9時点)

そもそも文章を読むことを放棄していた…という人にはこちら。

それでは!

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武川晋也——Shinya TAKEGAWA

首都圏、西日本の予備校に出講する現代文講師。また、某塾では最難関高校入試の対策講座を担当している。

文章の情報構造を客観的に把握しつつ、その意味内容の理解に深く斬り込む授業に定評あり。

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国公立現代文③ーー換言問題編

こんにちは。

バリバリ過去問、解いてますかー!?(猪〇風)

さて、このシリーズもいよいよより具体的な設問解答の方法論について説明していく段になりました。今回は、評論の記述問題において非常に多く出題される「換言問題」についてのお話です。まずは設問の分析から押さえていきましょう。

換言問題の考え方①設問分析

設問から、
換言or理由/条件の有無を確認<前提作業>

A 換言 : 「どういうこと」/「説明しなさい」など
B 理由 : 「なぜ」/「どうして」など
C 条件 :  設問の条件を踏まえて傍線部を分析する。

 

当たり前の話なのですが、問われていることに答えなければ得点になりません。ABももちろんのこと、Cの「条件の有無」については特にしっかりと確認をしていきましょう。

換言問題の考え方②傍線部(条件)分析

換言問題は、「傍線部」(または条件)を言い換えることが求められている設問です。よって、傍線部や条件をしっかりと分析したうえで、その要素、関係性に注意しながら言い換える必要があります(この目標を見失ったまま「なんとなく」作成した解答は散見されます)。

仮に傍線部が「A+B+C」という構成要素であれば、「A‘+B’+C‘」という内容を目指して言い換えていきます。

換言問題の考え方③確認したい要素

そして、傍線部(条件)に以下の要素が含まれている場合は真っ先に確認し、言い換えていきましょう。

① 指示語
② 比喩
③ 特殊表現

それぞれのポイントを確認していきます。

指示語
指している内容を明確にしましょう。もちろん「前」を見ることも大事ですが、指示語の「後」にもヒントがあることも多いです。確認を忘れずに。

 

次に比喩。

比喩
比喩を比喩のまま残してはいけません。
適切に置き換える必要があります。

 

どのように考えるか、
「雪のような肌」という表現を使って考えてみましょう。

⑴ 比喩そのものの意味を考える。
→「雪」の性質 : 「白い」「冷たい」…

⑵文脈から意味を確定させる
・肌の色の話をしている  → 「白い」肌
・肌の温度の話をしている → 「冷たい」肌

比喩の把握については、過去にこんなことを述べています。

国公立大学記述対策②~記述の基礎その2

特殊表現
文章中で筆者が作った言葉や特別な定義を与えられている言葉(「」がついている言葉など)も言い換える必要があります。本文中から読み取り、置き換えていきましょう。
換言問題の考え方④全要素を換言し、関係性を反映

ここまでに書いたことはもちろんなのですが、その他の部分も換言対象であることを忘れずに。傍線部問題は傍線部を全て換言することが要求されます。よって、傍線部表現をそのまま使わず、完全に言い換えることを意識しましょう。

そして、設問におけるA、B、Cの関係性(主語・述語/因果関係など)もそのまま適用していく必要があります。文章を組み立てる上でしっかりと確認しておきましょう。

換言問題の考え方⑤言葉の選び方に注意する

基本的には「本文中の言葉」を用いて言い換えたほうが良い。しかし、本文中に適切な表現が見つからない場合は適切な言葉を「本文中にない言葉」であっても選択すべきである。(むろん、語彙力が必要であることは言うまでもありません)

番外編――「具体的に説明せよ」

「具体的に説明せよ」という設問条件がある場合、「具体例」を用いて答えることではなく、「わかりやすく説明する」ということであることに注意しましょう。

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武川晋也——Shinya TAKEGAWA

首都圏、西日本の予備校に出講する現代文講師。また、某塾では最難関高校入試の対策講座を担当している。

文章の情報構造を客観的に把握しつつ、その意味内容の理解に深く斬り込む授業に定評あり。

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2月の学習指針(受験生)②

この時期の学習指針を列挙した前回の続きです。
前回の記事はこちら。

2月の学習指針(受験生)①

それでは、少ない時間で小論文の学習をたくさん行う方法についてみていきましょう。

 文章の要約練習を行う

この時期には志望校の過去問を解いている人が多いと思います。そこで取り組んだ問題の文章を要約してみましょう。
小論文入試では要約を求められることがありますし、自分の考えを簡潔にまとめるトレーニングにもなります。また、記述力の養成という意味で国公立大学の入試対策にもなります。

一石三鳥の学習法です。

過去問題集の解説部分に本文要約が載っていることが多いので、これを解答例として自らの答案と比較することでまとめ方のヒントが得られるし自己採点も可能になります。

国語の過去問の文章を課題文に短い小論文を書く

前述した過去問を用いたもう一つのトレーニング法です。

過去問で取り組んだ問題を課題文と考えて小論文を書いてみましょう。字数は100字~200字が目安。

立論・主張・根拠が揃えば小論文の「柱」ができあがります。
そのために必要なのが上記の字数なのです。

この程度の字数であれば書く負担が少なくなります。

また、国語の試験の中に自分の意見を問われる問題が入っている場合も多いのですが、その場合は概ね200字程度の論述が求められます。その意味でも100字~200字でまとめるというのは妥当性があるのです。

再論述の実施

これまでも小論文の演習はしてきたことでしょう。

ところで、ここまで取り組んだ問題の再論述は行っていますか? 添削してもらってアドバイスを読んで、それで終わっていませんか?

せっかくアドバイスを受けたのだから、それを意識して小論文を書くことであなたの技能は高まるはずです。
そこで行ってほしいのが再論述。
一度取り組んだ問題をもう一度書き直しましょう。
一度取り組んだ問題ですから、課題文や資料の読み取りの負荷は減るはずです。その分考えることに時間を割くことができます。

以前書いたときには気づかなかった論点を発見できたり、思考・論述の技能が向上した自分を実感できたりするかもしれません。
いずれにせよ、小論文の技能を高めるために再論述は重要な学習方法です。

最後にーー小論文の学習を「捨てない」

いかがでしたでしょうか。
各自の状況にあわせて活かせる学習方法を実施してください。

繰り返しになりますが、小論文の学習を止めてはいけません。その前提でできることを精いっぱいやる。小論文の学習を「捨てる」ことはしないで最後まであがいてください。

受験生のみなさんの健闘を祈っています。

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根岸大輔——Daisuke NEGISHI[小論文]

現代文・小論文・AO推薦入試対策講師。

基本的な読解スキル・解答スキル・論述スキルをいかにして活用するかを授業の主軸に据えている。同時に大学入試頻出の知識・テーマをわかりやすく説明。その方法論と知識は多くの生徒の信頼を得ている。

2月の学習指針(受験生)①

センター試験も終わり、いよいよ最後の詰めの時期です。
私大入試も始まっています。

この最後の最後の時期だからこそ、
小論文の学習であとひと踏ん張りしたいところです。

小論文は短期で実力がつきにくい科目だと思われるかもしれません。それは確かにその通りなのですが、だからといって小論文の学習を後回しにしてよいわけではありません。
最後の最後までやるべきことをしっかりやっていきましょう。

量的負荷をかける

さて、1月の学習指針でもお伝えしましたが、直前期の小論文学習で重要なことを確認しておきましょう。

直前期の小論文学習指針
① 知識の拡充
② 思考法・発想法の錬磨
③ 量的負荷をかける

①の「知識の拡充」は12月に、

12月の学習指針(受験生)①


②については1月に

1月の学習指針(受験生)


それぞれお伝えしているので、2月には③の「量的負荷をかける」ことについて見ていきましょう。

「この時期に小論文の学習量を増やすなんて無理だよ~」という声が聞こえてきそうです。
確かに他の科目とのバランスを考えると小論文に多くの時間を割くわけにはいきません。

それでも小論文の学習を続けるべき理由が3つあります。

学習を続ける理由①「技能」は使わないと鈍る

例えば鉄棒のさかあがりを考えてみましょう。

小学生の時はできたかもしれません。しかし今さかあがりをしてみよと言われたら、できる自信がありますか?(近所に鉄棒があったら実際にやってみてください)

おそらく最初はうまくいかないはずです。繰り返しているうちにできるようになるかもしれないし、できないかもしれません。
このように、過去にできたことが今ではできなくなっていることはままあります。
したがって技能を「使う」ことが重要なのです。

学習を続ける理由②「書く」行為が思考を活発化する

小論文に限らず、国公立大学の国語と関係する話です。

例えばセンター試験や私大の試験のように選択式の問題では文章を読み取るだけで答えを出すことができます。しかし国公立大学の二次試験で課される記述式問題では単に読み取るだけでなく解答をいかに構成するかに頭を使わなければなりません。

選択式であればなんとなく答えても正解できるかもしれませんが、記述式問題では本文の内容を理解しそれを自力で再構成する必要があります。

多くの受験生が「選択式の方が簡単、記述式の方が難しい」と思っているのではないでしょうか。これらのことは「書く」という行為が否が応でも自らの思考を促すことを示します。

1月にお伝えした思考法を活用するためにも「書く」という行為を止めてはならないのです。

学習を続ける理由③添削してもらえる期間が終わる

多くの人が学校や塾・予備校の先生に小論文の添削をお願いしているでしょう。

先生方は忙しい時間の合間を縫ってあなたの答案を添削してくれています。添削をお願いしてすぐに返却されることはおそらくないはずです。

そう考えると、あなたの答案を添削してもらえる時期はそろそろ終わりを迎えます。実力向上のチャンスの〆切が目の前なのです。その最後のチャンスを活かさねばなりません。

さて、小論文の学習の必要性を理解していただけたでしょうか。
とはいえ、やはり十分な時間を取るのは現実的に難しいでしょう。そこで、次の回では少ない時間で小論文の学習をたくさん行う方法を提案します。

[編注]少ない時間で小論文の学習をたくさん行う方法について解説した次の記事は以下のページへ。

2月の学習指針(受験生)②

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根岸大輔——Daisuke NEGISHI[小論文]

現代文・小論文・AO推薦入試対策講師。

基本的な読解スキル・解答スキル・論述スキルをいかにして活用するかを授業の主軸に据えている。同時に大学入試頻出の知識・テーマをわかりやすく説明。その方法論と知識は多くの生徒の信頼を得ている。

国公立大学記述対策②ーー記述の基礎その2

こんにちは。
前回は記述の基礎について列挙しました。

国公立大学記述対策①~記述の基礎その1


今回はこの中で触れた三項目について各論を述べさせていただきます。

①構文の正しさ

「日本語文としての正しさ」というべきでしょうか。
記述答案を作成し終わった際に、
以下の点が正しいかどうかを確認しましょう。

チェックポイント
⑴「主語-述語」の対応
⑵「修飾語と被修飾語」の係り受け
⑶「てにをは」などの「助詞の使い方」

解答の要素をいくら満たしていても、

「日本語文として」間違っている
(場合によっては「崩壊」している)

のであれば減点、場合によっては×となることがあります。

たとえば、「シンヤ」「サヤカ」「プレゼントする」という要素があるときに、

「シンヤがサヤカにプレゼントをする」

のか

「シンヤにサヤカがプレゼントをする」

のかでは「てにをは」の違いにとどまらず、
意味まで異なるのです。

書き上げた記述の構文の正しさは必ず確認しましょう。

②表現の正しさ

①との区別がつきにくいかもしれませんが、
こちらは主に2つの点から説明します。

表現の正しさの観点
⑴比喩、慣用表現の抽象化
⑵記述の抽象度(具体度)の確定
⑶指示語、代名詞の明確化
表現の正しさ(1)ーー比喩、慣用表現の抽象化

例えば、

「熊のような人」

を換言する問題があったとしましょう。
これを

「テディベアのような人」

と換言したらどうなるでしょう。

比喩を比喩で言い換えることはそもそもその比喩内容がお互いの共通理解として成立していれば可能ですが、採点間との間にそれは難しいでしょう。


(たとえば、私のこの写真を見たことがない人には私のクマらしさは全く伝わらないので、
「熊のような人」ってどんな人?という問いに対して「武川のような人」と答えられてもわからないように。)

よって、比喩表現は適切に抽象化して換言する必要があります。

表現の正しさ(2)ーー記述の抽象度(具体度)の確定

時期によっては質問が最も多く出る事項の一つが、

「どの程度抽象化すればいいのか
(=具体例を使ってもいいのか)」

ということです。

基本的には
「一般化」「抽象化」して答えていくことが求められる
という認識で構いません。

しかこれは一般化がしづらく、
それこそ「設問による」と言わざるを得ないです。

よって、実際の作業としては、
身近な頼りになる先生に記述の添削をお願いし、問題ごとに表現の抽象度について聞いていくことが良いと思います。

念のため、
「抽象と具体」の含み持つ意味合いについて触れておきます

抽象と具体

抽象
→意味の範囲が広い
Ex.果物が好き
→(恐らく)りんごもみかんもバナナもドリアンも好き。
具体
→意味の範囲が狭い
Ex.みかんが好き
→りんごも好き?バナナは?ドリアン‥‥?
(つまりわからない)

 

冒頭に「基本的には抽象的に」といったのは

「具体的な内容の記述は限定的な意味内容になってしまう」

ということを踏まえてのことでした。

とは言え、
繰り返しますが設問によってその度合いは変わってくるので、
傍線部箇所、設問の指示を分析することによって
抽象度、具体度を確定させましょう。

表現の正しさ(3)ーー指示語、代名詞の明確化

指示語のみならず、代名詞表現も明確化が必要になります。
たとえば、こんな記述答案のケース。

「彼があれをそうしたことでこうなった」

うん。何が何だか全くわからない笑

「あれ」「これ」「そう」の内容は必ず明確化しましょう。

上記の話は「言われなくたって分かるわ!」と思いますが、
代名詞表現はどうでしょう。

無論、
「私」や「彼」という人称代名詞のみが
本文で使われているなら
そのまま使わざるをえませんが、
「固有名詞」や「一般名詞」に置換が可能であれば
換言してしまいましょう。

③内容の正しさ

①②を踏まえ、記述内容の正しさに入ります。

無論、③が正しくない限りは①②も意味が無いのですが、
設問や条件の指示、
傍線部を確認した上で正しい答案を目指しましょう!!

‥‥って、そこをどうするか、教えろよ!!となりますよね。
分かっております。
この点についてはまた次回以降複数回に分けてお話をします。

それでは!

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武川晋也——Shinya TAKEGAWA

首都圏、西日本の予備校に出講する現代文講師。また、某塾では最難関高校入試の対策講座を担当している。

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